下ネタは、みんな大好き。
それが世界を救うとなれば、こんなに嬉しいことはない。
ウ○コとチ○コ言うだけでゲラゲラ笑う、そんなオトコノコ達なら尚更だろう。
ましてや、オトコノコの部分を大人になるまで捨てきれず、創作のリビドーを燃やす、我々のような人間には大好物。
……え? お前だけだって?
よくぞここまで、と隙あらば下ネタをぶっかけ……ぶっ込んでいく作風は見事で、何事も突き破ればゲイ、いや芸になると、「アーッ!」と感嘆の叫びを上げたくなる。
君の心にエロスはあるか? 下ネタが苦手という方にだって、「考えるな! ビンビンに感じろ!」とオススメしたくなる作品でしたね。
率直に言って、読了して感嘆せずに居られませんでした。
コメディベースの作品なので、ついついネタレビューを書きたくなる誘惑に駆られますが、あえて真面目に行こうと思います(笑)。
ジャンル的には、いわゆる異世界ライトファンタジーに分類して問題ないでしょう。
他作品と差別化されている部分は、「下ネタ」が舞台となっている異世界で重要な異能要素と位置付けられているところ。
登場人物たちの口走った下ネタが様々な形で効果を発揮し、敵を倒す魔法や特技になったりアイテムを強化したりする設定なのですね。
それで、ひょっとするとこれを読んで、ただノリと勢いで書かれたWebノベルだと誤解する方がおられるかもしれないのですが(いや仮にそうだとしたら、それはそれで逆にとんでもないセンスだと思うんですが)、冷静に目を通すと作者さんのWebラノベ作劇における見事なバランス感覚が窺える内容になっていると思います。
Web上で閲覧した際に気軽にスイスイ読める文体、一話当たりの手軽な文字数とその中でちゃんと起伏を付ける技術、早い段階から作品の方向性を読者へ明示したわかりやすさ、終始一貫してターゲット層を裏切らない物語のテイスト、しかも常に安定して笑えるギャグの質……
ひたすら想定読者のニーズを意識し、全体の品質管理に労を惜しまない姿勢が隅々に垣間見れます。
読み手を喜ばせるために、エンターテイメントに徹している作者さんの意識の高さには、頭が下がる思いです。
男子高校生の気持ちになれますっていったらちょっとどういうこと、って言われそうなのですが、それほど楽しくて、ノリももう、とても素晴らしい作品です。次から次へとネタが繰り出されるスタイルは脱帽です。飽きさせないこの技術!
下ネタは実は苦手な人なのですが、でも!でも!!
それ以上に楽しいのが不思議な程です。アシシさんワールドがもう本当、楽しいんです!読ませていただいていて、流石ですと、終始笑わせて頂きました。
あと、下ネタが好きな方の気持ちもわかってきます(笑)それほど楽しいです!
完結おめでとうございました!そして、続編もきっと楽しくえろく進められることを楽しみにしております!