掘った穴を掘ってできた土で埋めるという行為。そういう刑に人間ドラマを書いた小説でした。悲しい物語ですが、罪を犯した者が改心する工程は面白かったです。それと、三人称なのに読みやすかった点が良かったです。
たしかにこれは死刑より上の刑だと思いました。それが何故なのかは、あなたの目で確かめてください。
殺人鬼が独房で出会ったのは、白化個体の女の子、ハク。なんでもない毎日が続いていくと思われたその日、ハクは血を吐いて倒れてしまう。彼女はいったい何者なのか。そして死刑よりも重いその罪とは…
こいつはたまらん
悲しみを与えた者に悲しみを。絶望を与えた者に絶望を。これは『女の子と一緒に過ごすだけの簡単な刑』。たったそれだけの話し。自分の犯した罪を繰り返し繰り返し繰り返し....理解できるなら、死よりも辛い絶望が待っているんだろう。
黒く染まった極悪人。純粋無垢な白い少女。明るく、美しく、幸せなその生活は、極悪人が奪ったものである。それを知らしめる、自業自得の極限がこれだ。
読んでみて、主人公の男に共感できました。心にしみました。
最後の一言に思わず身震いした。恐ろしい極刑でした。
それを刑罰だと言うなら、一見しただけでは何の苦痛もなく、むしろ幸福な時間のようですらある。愛らしい女の子と一緒に過ごすだけ。彼女の笑顔や、言葉、仕草。その全てに少しずつ心の堅く閉じてしまった部分が解けていくのを感じていく、その一分一秒はどれだけ暖かいものだろう。だからこその極刑なのだ。決して忘れてはいけない。これが刑罰であることを。
どうしたらいいのか、わからないですね。痛みを感じない悪人で居られれば。
オチを避けてこの短編の良さを書くのは極めて難しいです。是非読んでみてください。女の子と一緒に暮らす刑がどれだけ辛いかわかると思います。
受刑者の感情を正しく導き、刑に対する抵抗の意思を削ぐと同時に被害者の気持ちをわからせるシステムかアメリカのSF映画のような話だった
少しでも良心が残っていれば極刑といえるだろうが、真の狂人に対しては、その本質まで辿りつかずに終わってしまうだろう。と考えたところで、またそれも繰り返されることを思えば恐怖でしかない。そういう意味でも極刑かもしれないと気付いた。発想はたいそう面白いが、主人公が意外と普通の感覚すぎたところにあまり納得のいく描写がなかったために☆2つ。
うーん、これは確かに酷いですよね。タイトルからは全く想像できませんでした、最高です。
最後の一言にゾクッとしました。
多くは語れません。一体何回繰り返せば、彼の赦される日は来るのでしょう…