お勧めの作品です

  • ★★★ Excellent!!!

 十時楓の手を、五十嵐晴は払い除けた。
彼は、嘘が嫌いだった。
彼女から嘘の匂いを嗅ぎ取った彼がそのような行動に出るのは、不機嫌だったのも相まって、ある意味必然だったのかもしれない。
何故彼は嘘をそれほど嫌悪しているのだろうか。
嘘を纏った彼女を介して、何を見出したのだろうか。
彼女の心の深くに侵入した彼は、あの行動を後悔していた。
謝罪に彼が彼女に差し出したのは、ストロベリーポップキャンディー。
それは、彼女の心に寄り添ったものだった。

言葉巧みに場面を形創っているので、その様子を容易に想像できる。
また自然描写と登場人物の繊細な心理を上手く結んでいるので、物語に没入できるだろう。
ぜひ読んでみては如何だろうか。

その他のおすすめレビュー

さんの他のおすすめレビュー37