だまっていたうさぎ

作者 弦巻耀

209

79人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

大変興味深く拝読させて頂きました。
大人の為の寓話……物書きとして、こう言う手法で様々な主張をされることについては大賛成です。

そして本作が秀逸だったのは、筆者の立場が、実際は解かりませんが、少なくとも作品上は右にも左にも偏っていない点です。

事実を寓話と言う形に置き換えて、ありのままを伝える。
隠しもせず、歪めもせず、ただ事実をありのままに……。

これは、情報を扱う者の、最低限にして最大のモラルでもあると思います。
そして、寓話に登場する「うさぎさん」や「きつねさん」にもそのまま言えることなのだと思います。

また、こう言った寓話で、政治に興味がない人でも何かを考えるきっかけとなり、そして、何かを考え、厳しい目を持つ人が少しでも増えていくことも重要です。
それにより、現実世界の「きつねさん」や「うさぎさん」の態度や選択も、きっと変わっていくのではないでしょうか。

★★★ Excellent!!!

大人向け寓話。でも、青少年に読んでもらいたい寓話。その点、先にレビューされている桜井さんに賛成です。30年以上も前の科目名で言えば、”公民”とか”現代社会”のコマかなあ。
世界の警察官の役割を、アメリカが投げ出した現在。この寓話のようなシチュエーションを日本も迫られ始めるでしょう。
私は、キツネの村長の行動って、村民不信が根底に有ると思うんです。明日の危機に目を瞑り、自分の今日の都合だけを主張する村民。だから、ああいう行動を取らざるを得ない。結果、弊害が大きくなるのですが、村長や主人公を責められないでしょう。
1人ひとりが「代わりに、こうしよう」という現実的な代替案を持ち寄らないと駄目だと思います。作品では、それっぽい場面が有りますが、現実社会を映そうと意図する作者は、敢えて代替となる解決策を提示してません。私は作品の展開しか現実的な選択肢は無かったと思います。
翻って現実世界に思いを馳せると、敵対相手と会話するプロセスが一歩手前に有ります。共存の余地が無いと、結局は争いになりますが。この作品の設定では、敵対相手と会話できないのが辛いですよね。話し合いを軽視しがちな現実世界に警鐘を鳴らす観点でも、動物主体の寓話という体裁を採用したのは秀逸な選択だと思います。
ここまで読者を考え込ませるとは、本当に素晴らしい作品です。
短編にはMAX2つが信条なんですが、星3つ付けました。
(閲覧者へ)
作者が街コンに出品している「縁結び神」がお勧めです。こちらは、考え込まず、安心して楽しめる作品です。
他の作品は未読なので何とも言えません。

★★★ Excellent!!!

寓話とはいえ、大変具体的に考えさせられる話でした。
並べられた事実の中で、何を取捨選択し、どのようにそれを解釈するのか。
どのような情報を相手に伝えればいいのか。

マスコミの報道から井戸端会議の噂話まで、世の中は情報で溢れています。

あなたがうさぎさんだったら?
くまさんだったら?
キツネの村長だったら?
動物の村の住民だったら?

いろいろな立場で、いろいろなことを考えさせられてしまう深いお話でした。

★★ Very Good!!

うさぎさんはどうすることもできない、ただただそれが悲しかったです。

仮に鳥さんから西の森に行くルートで、隠しルートを教わり、くまさんが安全に向かうなどすれば、オチはなくなってしまう。

物語のオチとしては非常に残念ですが、動物を視点にした社会構図は中々興味深かったです。


次の作品に期待して星二つ送らせて頂きます。

次はハッピーエンドを希望します。

★★★ Excellent!!!

 最低限の物事を、自分で調べられるインターネットというツールがある時代に生きられて、自分は幸せだと思えた。

 熊さんや、その奥さんのようになりたくなかったら、最低限の社会の情報は、自分で収集する。

 個人的に、そう再確認できるお話でした。

 もっと多くの方々に読んで貰いたい。

 そんな素晴らしい作品です。
 

★★★ Excellent!!!

豊かな動物の村に暮らす、
親友同士のうさぎさんとくまさん。
うさぎさんの天気予報はよく当たる。
動物たちは協力して、平和に暮らしていた。

ところが、その年は不作が続いて、
食べ物を探しに人里の近くまで
出ていかなければならなくなった。

うさぎさんは情報収集を任される。
鳥たちに聞いた話を村長さんに伝えたら、
だまっているようにと言われてしまった。

悩んだけれど、従った。
取り返しがつかなくて、後悔する。
童話として語られる、ひりひりするようなリアリティ。
胸の痛くなる印象的な物語は、すごく好き。

★★★ Excellent!!!

 他の方も何人かがおっしゃっていましたが、自分もそう思います。
 それとうさぎさんは真実を村のみんなに話すべきだったという見方もあるでしょうが、そうすることで村の者が森に行かず、結果的に隣村との関係が悪くなり、食料が手に入らなくなる可能性もあるわけで…。(すいません、ネタバレ含んじゃいました)
 まるで現代の某国の置かれた状況を皮肉ったような作品。
 多くの方に一度読んでほしいです。

★★ Very Good!!

物語には大事な岐路がいくつかあって。
その中で正解を選べなくて。
その過程がまるで自分自身を見ているようで、少し悲しい。
月並かもしれませんが、物語を読む時でも、自分の生活の中でも、こういう大事な岐路をもっと感じ取りたいと考えさせられます。

以降ネタバレで、私見でこの物語の岐路をいうならば。
うさぎさんは、人間が鉄砲を持っている時点で危険をはっきりと伝えるべきだったと。
きつね村長は、安全と判断してはならなかったことですかね。
他にもいろいろあるかもですが、んー、難しい。

★★ Very Good!!

以下、ネタバレになる可能性もありますので、未読の方は注意。
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全員(うさぎ、くま、きつね、とら)、いい人だというのはわかる。
そして、みんな自分の仕事を一生懸命やっている。ただ、うさぎさんを除いては。
きつね、とらの村長は政治家だから、きれいごとばかりではやっていけない。外圧だって、駆け引きだってあるし、嘘だって必要かもしれない。
一方、うさぎさんの仕事は、物事を見て、ちゃんと報告すること。けれど、彼はそれを怠っている(あくまでも、この作中でのこととして)。
親友のくまさんが死ぬ可能性だってあったのに……。
うさぎさんの立場になったら、自分が必ず正しいことが出来るとは言えない。けれど、うさぎさんが自分の仕事を怠ったのは事実。
きつねは間違っていたのだけれど、それは彼なりの最善を考えて行動した上での結果で、彼は仕事を怠ったのではない。(やはりあくまでも、この作中のこととして)
最後に、作者はこれは寓話だと明言しているから、うさぎとは、戦争中に大本営発表を垂れ流ししていたマスコミのことでしょう。たぶん。




★★ Very Good!!

まるで童話を読んでいるかのような物語。
主人公は動物の住む村に引っ越してきたうさぎさんです。
一見可愛らしく、子供向けの物語と思って読み進めていたのですが、最後に待っていたのは難しい選択肢。
これって、本当にどうすればよかったのでしょうね?
もし、同じ立場に立ったらどうするか。
正解を見つけるのには相当苦労しそうです。

★★★ Excellent!!!

うさぎさんの行動に正解はあったのでしょうか?うさぎさんだけでなくきつねの村長にとっても苦渋の決断で、避けられない二択だったのではないかと思います。

絵がないのに情景が浮かび、ラストのうさぎさんの心情がすごく伝わってきて悲しくなりました。
短い文章で上手にまとめてあり、考えさせられる深い作品だと思います。

★★ Very Good!!

 現代日本の国際的現状を動物達が演じています。色んなひとった異に読んでもらって話の種にしてもらいたいお話。
 個人的にはもう少し何とかなったかなと思うのですが、そう言う点も含めてひとりで読むにはちょっともったいないかも知れません。

 こう言う話を読んで色々な意見を出し合って、そこから現実の世界の問題にも興味を持ってもらえるようになるといいですよね。

★★★ Excellent!!!

タイトルがひらがななのがいいですね。
非常に考えさせられる内容で、読んでる時に
「私は神経質なたぬきさんかなぁ」と、自身を投影して読むことが出来ました。

色んな人がいるように色んな考えを持った動物さんがいて
攻撃してくる悪がいます。(この場合人間)

自分や家族の身を守るために何も言うことが出来ないうさぎさん。
うさぎさんたち村の動物たちを守るために出て行ったくまさん。

個人的には「村長、、、ゆするまじ」となるのですが(苦笑)
村長さんも後悔している。

答えなんて千差万別ですが
自分がそのような身になった時どうすべきか、ということは考えれる作品でした。

★★ Very Good!!

 何に重きを置くかは人それぞれだけれども、この立場のウサギさんには正解はないですね。…多分どちらを選んでも後悔は残るでしょう。
 でも、上にたつ者の意見を変えるべく動くことはできたかも。殻を破らなければ上から見ることはできないけれど。

 道徳の授業で使うという意見には賛成ですね。多面的に考えるきっかけになると思います。

★★ Very Good!!

短い中に、世の中の厳しさが凝縮されています。

私個人の意見となりますが、この物語では、誰も悪くないのではないかと思います。
それぞれの立場があり、役割があり、思いがある。
どうすることもできなかったのではないか、誰かが違う行動をとっていたら別の悲劇が起きていたのではないか、と考えずにいれません。
そんな風に、深く考えさせられる作品でした。

★★★ Excellent!!!

心に刺さる物語でした。
そしてどうしても思い浮かべるのは、日本が決断した「戦争法」への舵きり。
くまさんは誰で、うさぎさんは誰なのか。
そしてきつねの村長さんは? 隣村のトラの村長さんは…。
沢山の人に、読んで、考えていただきたい寓話です。

★★★ Excellent!!!

 うさぎさんは悪くない。悩んで悩んで最善の選択をしたうさぎさん。重要なのはその選択を受け取る他のどうぶつさんたち。その選択をしたうさぎさんを認めるのか、認めないのか。

 短いお話だけれども、ものすごく考えさせられる物語です。作者様のおっしゃる「うさぎさんにどうしたら良かったのか、教えてあげてください」というキャッチコピーにまた考えさせられます。「こうすればよかったんだよ」とすぐに考えを述べられる人がどのくらいいるのでしょうか。私には無理です。正解なんてあるのでしょうか。

 教科書に載せませんか? これを読んでいらっしゃる教育関係の方、副教材として授業で使ってみてはどうでしょう? 小学生でも、中学生でも、高校生でも使える教材です。いい大人の私ですら、悩んでいます。

 どの人の人生も選択の連続。どうぶつさんたちの人生(?)も。すべてを正解して進んでいくことなんてできない。正解のない選択もある。間違いに気づいたからといって後戻りもできない。
 人生って……深いです。でもだから生きていく価値がある。どの人の人生にも。他の人が責めるべきではない。

★★ Very Good!!

読みながら考えて、考えながら読み終わって。
自分にとって何が最優先したいことなのかを自分で知っていれば、つまりあらかじめ決めていれば、それに沿って行動するだけ。
一番守りたかったこと、さえ守れれば、どんな結果でも受け止められるだろう、と思った。
問題はその先にある、かもしれない。

★★★ Excellent!!!

この物語の動物たちは、誰しも二つに一つの選択を迫られています。
童話的な読みやすさとは裏腹に、避けられない二択を迫られる彼らの葛藤は自分達に深く訴えてくるものがあるでしょう。
これから読まれるあなたがもし何か悩み事を抱えているのであれば、この物語は道筋を照らしてくれるかもしれません。

★★★ Excellent!!!

 社会、選択、責任、家族、生きる……ほかにも様々な問題が、文章に乗ってやってくる一作。心に訴えてくるものがあり、徐々に増していく緊張感もよかったです。

 色々な要素を内包している物語で、とても一言では言い尽くせません。考えさせられる物語を読みたい方、お勧めです。

★★★ Excellent!!!

 登場キャラクターが動物であるこの作品ですが、現代社会で暮らしている我々にも起こりうるシチュエーションです。

 黙っていなければ居場所がなくなる、生活が危うくなる。
 しかし黙っていては、仲間が傷つく可能性が高い。
 被害を抑えつつ状況を打開する策があれば、それに越したことはありません。
 が、それが浮かばない場合は?

 その時、うさぎさんの立場なら、どうすればいいのでしょうか。
 また、重要な決断を下したきつねの村長の立場なら?

 わたし自身が、と考えても、これが「最善」な答えと言いきれないものばかりです。
 とても考えさせられる作品です。