この素敵な書店は、もう日本にないのです。たぶん

 僕は書店が大好きです。きっとこのエッセイを読もうとしている人もそうでしょう。
 
 十年前、二十年前までは街に多かった書店がすっかり減ってしまった現状に胸を痛めている人も多いと思われます。

 このエッセイには読んでいるだけでまるで書店の中に居るかのような気分が味わえます。

 インクの匂い、忙しなく歩きまわる店員さん、土日のイベント、そういったものの実感が文章を通して伝わってくるその瞬間。貴方は間違いなくコミナトさんの思い出の中の書店に居るのです。

 感慨にふけり文章を読み進め、そして読み終えたならば街へと出ましょう。もしかしたらまだ、貴方の知らない素敵な書店が待っているかもしれないのですから。たぶん

その他のおすすめレビュー

海野しぃるさんの他のおすすめレビュー958