カクテルと暗号。すすきのの夜は更ける。

バーという舞台設定、そこでの色とりどりの美しく美味しそうなカクテル。謎の暗号。ハイセンスな章タイトル。

おしゃれです。美しい。隅々まで様式美を感じるような小説。

当然のように、文章表現がハイレベルです。シンプルだけど、それで十分というような。難しい内容も、読みやすい文章によって、すらすら入ってきます。

内容な、連作短編の形です。暗号ものだし、軽く読める、とは言いません。読むのに、ある程度のエネルギーと思考の必要な小説ですが、その価値はあります。

プロの作品といっても、おかしくない内容だと感じました。

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