帝政ロシアの終焉と没落貴族の末路

胸に迫った思いがした。

栄枯盛衰、盛者必衰という言葉があるけれどこの作品はそうして枯れ衰えた者の末路をまざまざと見せつけてくれる。

それと同時に人の悪性もまた、隠さずに。

伯爵だった父を亡くし、妹と二人だけになったらソーニャ達に、かつて仕えていた使用人達は掌を返しように辛く当たる。

帝政ロシア末期はまさに激動の時代だったが故、彼らの背景を考えれば綺麗事を貫けば死が待ち受けているという状況でもあったの可能性もある。とはいえ、ソーニャの心中を察すれば、私はたちまち言葉を発せなくなった。

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