人はなぜそれほどまでに走れるのだろうか、と。
面白い切り口!今までにもパロディはいろいろあったけれど、作者と主人公がここまで絡んでいるのは中々ユニークです。大宰のイメージもかなり変わるかも?
よりにもよって、この”筆者”に「ひゃほう」と叫ばせるセンス。脱帽したい
私は感動した!メロスは偽善者ではなかった!現代だとこういう人は受け入れられないものですからね。人間であって良かった、と安心しましたw
某24時間のテレビ番組のマラソンを上回るペースで走らされるメロスの切実な心情と、その作者の当時の心境(ああもうこいつはもう)を綴った作り手と作らされる側の熾烈な闘い。
大好きな作品。初めて読んでから随分経ちましたが、これほどまでに笑いのツボにぴったりとはまった作品には未だに出会えていません。いつ読んでも、何度読んでも飽きない面白さがあります。これを書ききる執筆力、そして文章から滲み出る作者のユーモアセンスに、惚れてしまいました。
読みながら何度そう叫んだことか。人格すら操られ、それでもなお『メロス』として生きようとする様、なんと美しいのだろう。暗いイメージの多い太宰がこんなにもかわいらしく描かれるのは、恐らくこの作品だけだろう。
本当にこうやって「走れメロス」は作られたんじゃなかろうか!?と思わず思ってしまうほど、軽妙な表現の数々が魅力的です。太宰さんとメロスの掛け合いは必見です。太宰さんがやきもきする様は、物書きさんなら共感できる部分も多いのではないでしょうか?以下、感想。(結構笑うの我慢して読んでいたのに、あきらメロスで負けて滅茶苦茶笑いました。あと、赤面のシーン好きです)
よく国語のテスト問題などで『作者の心情を答えなさい』などとありますが、第四の壁を越えた洞察、一読の価値ありです。
いえ、乱心ではございませぬ。ダザイを好きすぎる、というのです。このごろは、読者の心をも、お惑わしになり、少しく読んでいる私としては、★三つ差し出すことを願って居ります。文中の「ひゃっほう」を書いたときにどんなテンションだったのか知りたい。