あとがき ─「白銀のセシル」は私の代表作です
はじめましての方ははじめまして!
はじめましてじゃない方はこんにちは!
「白銀のセシル」の作者、河原オリオンです。
この作品が完結したのが2019年10月30日、そしてこのあとがきを投稿したのが2019年12月30日……と2ヶ月も間が空いてしまっているのですが、これにはわけがありまして。
こちらの作品は2019年10月開催の「頑張る女子主人公コンテスト」に応募しておりました。
そのコンテストの応募規定が「16万字以内」だったんですね。
それで、この「白銀のセシル」は最終話の時点で15万9000字くらいの字数ギリギリの作品でしたので、完全に落選がわかるまでは余計に字数を増やすわけにはいかなかったのでした。
なので、このタイミング。
あ、コンテストは落ちてしまったのですが、読者選考ランキングでは最高で総合7位、異世界ファンタジー部門3位という私としては驚異の数字を記録しました!
読んでくださった皆様、またコメントやレビュー、ツイッターなどでたくさんの応援をくださった皆様には心から篤くお礼申し上げます。
本当にありがとうございました!
実はこちらの「白銀のセシル」は、作品ページの下のほうをご覧いただけるとわかるのですが、公開日が2016年3月となっております。
完結まで足かけ3年半もかかっているのですね……。
その間、年単位で更新が止まっていた時期もありました。
それでもこうしてちゃんと完結できたのは、読んでくださった方のおかげです。
更新していなかった時期に、ふとカクヨムのページを見てみると、PVが動いてたりしてたんですよね。それも毎月。しかも個人的には「更新止まっててもこんなに見てもらえるの?」と驚くような数字が。
(人気作家さんに比べれば全然大したことはないのですが、たしか毎月30PVくらい動いていて、素人の小説など0PVが普通だと思っていたので、かなり驚いたんですよね。しかもそれが遡るのが面倒になるくらい続いていて)
で、私は「読んでくれている人がいるんだ……」とひどく感動して。
ひとりでも読んでくださっている方がいるなら、その方のためにも必ず完結させようと思いました。
もちろん、自分のためでもあったんですけどね。
「白銀のセシル」は子どもの頃にはじめて作った物語だったので、それをちゃんと最後まで形にしたいという気持ちももちろん強くありました。
そして、今年の春くらいから本格的に更新を再開して。
その間にたくさんの方々と出会い、たくさんエールをもらい、素敵な作品を読み、おかげさまでモチベーションを落とさず無事完走できました。
「白銀のセシル」が完結できたのは支えてくださった周りの方々のおかけです。
本当にどうもありがとうございました!
ちなみに、頑張る女子主人公コンテストに応募したことも大きかったかもしれません。
2019年10月末までに作品を完結させなければいけない、という期限ができたので……。
コンテストに応募し、「期限までに完結させよう!」と自分を追い込まなければ、今でもまだダラダラと連載を続けていたかもしれません。
コンテストはもちろん受賞できればうれしいのですが、このような使い方もあるのだなと身に染みて思いました。
それに、コンテストに参加したことでさらに多くの方に見てもらえるようになった、というのも強く感じました。
コンテストは出版社が売れる作品を探すために行うものというのは百も承知です。
その上で、名もなき
連載を通して学んだことが本当にたくさんあるんですね。
そんな「白銀のセシル」ですが、公開から完結まで3年半かかっている以上に、実はもっと長い制作の歴史があるのでした!
せっかくのあとがきなので、ここで少しだけ開陳してみます。
「白銀のセシル」の雛形となる設定やプロットを作ったのは、かれこれもう10年以上前のことでした。
当時少女だった私は、生まれてはじめて「小説を設定からちゃんと作る」ということをしてみました。
(小説をはじめて書いたこと自体はその少し前にありました)
それが「白銀のセシル」の雛形です。
そのときからセシルとラクロ、テレジオらしき人物はおりました。
名前は違ったのですがセシルにあたる子はたしか「ステラ」という名前でした。男2人は忘れてしまったのですが……。
「古の呪いを受け継ぐ普通の女の子の話が書きたい!」というところからはじまったので、ステラは特に男装などはなく、普通の女の子でした。
あと、お兄さんがいましたね。
そのときのお兄さんはどこにいったかと言うと、エドウィンになりました。敵ではなく味方サイドだったんですが、当時からラクロにあたるキャラとは仲がよくなかったような……。
しかし、そのときは本文を書くことはせず、数年後に再びプロットを書き起こし、いろいろな設定を付け足して「白銀のセシル」となりました。
男装の少女、戦争、シルヴィアとジスランの魔術師2人が追加されたのはこの段階です。
この2人のキャラは、たしかにステラ時代のプロットを書いた歳じゃ書けなかっただろうなぁという感じがします。
「大人の世界」がなんとなくわかってくる歳になったからこそ描けたキャラかなと。
あと高校のときに世界史を学んだので、戦争も少しわかるようになってたんですね。笑
ちなみに、魔術師2人が追加される前はテレジオにあたるキャラが魔法担当でした。
(ついでにラクロにあたるキャラは銃器をぶっ放してました)
それからしばらくまた時間を置いて「白銀のセシル」を書きはじめ、思春期らしく「小説書いてるとかイタイんじゃないか……」と悩んだり筆を置いたりしながら、それでも「セシル」以外の長編作品を6作品くらい完結させて、途中まで書いたセシルもネットで公開して(実ははじめて公開したのはエブリスタでした。今はもうアカウント消してしまったのですが……)、はじめて人から評価をもらえたり、周りの大人に「書き続けなさい」と言ってもらえるようになったり、そうこうしているうちに私自身も大人になり、カクヨムが開設され初期ユーザーとして登録し……という感じでした。
なので、「白銀のセシル」は処女作であるのですが、はじめての完結作ではないんです。
だから今は実は、「セシル」を書きはじめた頃よりもかなり経験値が溜まっていて、今年改めて続きを書こうと決めたときは、昔書いた部分が拙すぎてまともに見られませんでした。
正直、続きを書かずに消してしまいたいと思ったこともありました。
(連載中は「作者がヘタだと思うものを他人に見せるってどうなの?」と思っていたので、作品に対するネガティブなことはあまりツイッターなどでつぶやかないようにしていましたが)
でもPVが動いたり、ハートを投げてもくれる人がいるのを見て、私の作品を読んでくれてる人がいる、楽しんでくれている人がいると思ったら、「気に入らないから消す」は逃げなんじゃないの? と思うようになりました。
それに、子どもの頃の純粋な気持ちがこれを書きたがったんでしょ? と。
この話には小さな私の純粋な「好き」がたくさん詰まってる。だったら、好きなものを「下手だから」「ダサいから」という理由で取り下げるほうがダサいんじゃないの? と。
下手でもダサくてもかっこ悪くてもいいから、好きなものを好きと堂々と叫べよ。
それができないことのほうがダサいしかっこ悪いよ。
好きだったことをなかったことにするんじゃねぇよ!
……と思い、最後まで走り切ることに決めました。
拙くても人気が出なくてもいい。
ただ、私は気後れして自分の好きなものを「好きだ」と言えない人間になりたくない。
やりたかったことを最後までちゃんと貫ける人間でありたい。
そう思い……まあ、つまり意地で完結させたようなものですね。笑
アマチュア作家のプロ根性、的なものです。
でも、そういう思いで完結させた作品だからこそ、今は自信を持って言えます。
「白銀のセシル」は私の代表作です!
ありがたいことに本作は完結後も評価を落とすことなく、今でもたくさんの方々に読んでいただけています。
私の愛した作品がこんなにたくさんの方に受け入れてもらえて、本当に本当にうれしいです。
書いてよかった、最後まで走り切ってよかったと心から思います。
応援してくれた皆さま、本当にありがとうございました!
まだまだ書きたいものがたくさんあって、実はプロットだけで10本以上長編作品のアイデアが溜まっております。
実生活との兼ね合いがあるので、そのすべてを作品にできるわけではないと思うのですが、その中には「白銀のセシル」の続編の案もあります。
なので、コメントなどをいただければ続編を書くかもしれませんし、なくても勝手に書きはじめるかもしれません。
そのときはまたお付き合いいただけますと幸いです。
……それでは、長くなってしまいましたが、あとがきにまで目を通してくださりどうもありがとうございました!
これからも楽しく創作活動を続けて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます!
最後にもう一度、「白銀のセシル」を読んでくださったすべての方に深い感謝を。
皆様にいいことありますように!!
2019/12/30 河原オリオン
白銀のセシル 河原オリオン @k_0ri0n
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