言の葉の魔術師の日々

  • ★★★ Excellent!!!

何気なくああ同じだ、と呟けば届く共鳴、痛む心音

通うための列車。繰り返し、同じような調子で、でも毎日少しずつ違う自分と同じように毎日少しずつ違う誰かを乗せてたんたんと走り続ける通勤電車。
斜芭萌葱さんは言の葉の魔術師です。三十一文字の歌の中に違和感なく収められた光景や心象はありふれた通勤通学の車内にそっと嵌まって、そしてそっと切り取られていきます。同じようで違う毎日、ふと立ち止まることを赦してくれるような、そんな静かで身近な歌集です。

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歌集・通勤電車