プロレスラー元禄時代で大暴れ!敵から少女を守り抜けるか!?
- ★★★ Excellent!!!
プロレスの巡業移動中、交通事故に巻き込まれてしまった古橋ケンタ。目覚めてみるとなんと元禄時代にタイムスリップしていた。そこで何者かに追われていた秋山葵という少女を助けたことから、ケンタは秋山家で居候し葵の護衛を務めることになる。葵が背負う出生の秘密が呼び寄せる強敵たち。ケンタは葵の身を守り抜くことができるのか!?
ケンタのオトコっぷりがなんといっても格好良い!プロレスの美学を携え、どっしりと一本の筋を通して突き進む姿はまさにヒーローと呼ぶに相応しい。そりゃ葵さんも惚れますよ。あまりのイケメンぶりに、武芸一筋だったとはいえ今まで女性に縁がなかったことは七不思議に数えたいくらい。
一人ひとりの登場人物の心情や生き様、時代背景も深く掘り下げられており、元禄時代とそこに生きた人々に囲まれているような没入感でこの世界をどっぷりと味わうことができます。正直タイトルとあらすじを見ただけでは、こんなにしっかりと書かれた小説だとは思いませんでした。タイトルで嫌厭する方もいそうだけど、それは本当にもったいないです。元禄時代やプロレスの技とかを知っていればより楽しいのでしょうが、知識ほぼゼロの私でもとてもおもしろく読めたのでそこは問題ありません。
ということで、このレビューを読んでしまったそこのあなた。さあ、一緒にタイムスリップしちゃいましょう!