元禄ぷろれす武芸譚 ケンタくん、ラリアット!

作者 石田 昌行

81

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★★★ Excellent!!!

プロレスファンの方。時代物小説ファンの方。そして純粋に良い小説を楽しみたい方。
どれか一つにでも当てはまる方には是非お読み頂きたい秀作です。勿論二つ以上が当てはまる方、間違いないと思います!

元禄時代という描写が難しい時代物をベースとしながらも、素晴らしい描写力が物語としての「説得力」を生み出し、古橋ケンタという一人のトッププロレスラーが自らの矜持に殉じ、何時如何なる時でも素晴らしいプロレスラーとして「受け」の美学を貫いていく様を見事に書ききられています。

プロレスファンであれば古橋ケンタの戦いにニヤリと笑みを浮かべることが出来ると思います。しっかりとお約束も忘れないそのサービス精神には何度も声を上げさせられました。

時代物小説ファンであればあの登場人物にそうくるか!と作者様の大胆さに驚かされることでしょう。そして、その知識に舌を巻かれることと思います。純粋にその知識が羨ましいです。

純粋に小説としても完成度が高く、プロレスを知らなかったり時代物をあまり読まれる事の無い方々にも大手を振って紹介したいと思いました。私は何度も泣いてしまいました……。

ですので、もしこの私の稚拙なレビューに目を留めて頂き、尚且つご興味をお持ち頂けた方は迷わずこのタイトルにカーソルを合わせていただければ、これに勝る喜びはありません。

本当に面白かったです。作者様には感謝を。

★★★ Excellent!!!

プロレスラーの古橋ケンタは交通事故に遭い、気が付くと過去の日本にタイムスリップしていた。

おそらく、タイトルだけだったら読んでいなかったかもしれない。
もしそんな人がいたら、ちょっとだけ一話二話を読んでみてください。
他の方のレビューを見てみてください。
絶対後悔しないと思います。

古橋ケンタは『漢』です。『男』ではなく『漢』。
プロレスに全然興味のない私ですら虜にされました。
惚れます。完全に惚れました、この生き様。

立ち合いシーンは手に汗握り、脳内に映像は流れ、展開に悲鳴を上げて、悪党に本気の怒りを抱き、救い主に心から感謝し……
とにかく、一話一話読むごとに忙しい!

読み終えた後は興奮冷めやらずまともなコメントも残せないほど。

登場人物たちの生き様や信念は、今を生きる私たちにも突き刺さるものがあると思います。

是非是非、チートやハーレムが苦手な方。泥臭く暑苦しい物語がお好きな方、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

タイトル的に結構コミカルなストーリーなのかと思ったら、とんでもない。
漢の熱さを、これでもかというほどに味わうことができました。
主人公ケンタのプロレスラーとしての矜持を示した戦いの数々に、身体が火照りっぱなしでした。

プロレスラーは夢を背負っている。
だからこそ、リアルに負けてはならない。
リアルに屈してはならない。

このフレーズが最初に出てきたのは結構序盤のほうでしたが、目にした瞬間に、最後までこの物語を読破することを決意させてくれました。


さらに物語に厚みを添えているのが、緻密な歴史背景の説明と巧みな風景描写。
プロレスが出てくるというだけで、これもう普通に立派な時代小説ですやん!大河ドラマですやん!

と思いきや、しっかりちゃっかりエンタメ要素も忘れない。
時代劇には欠かせないあのお人まで登場し、ドラマをさらに盛り上げてくれる。最高か!


いや、大変よいものを読ませていただきました。
漢の魂に感化されたため、今夜は夜通しシャイニングウィザードの練習に明け暮れたいと思います!

★★★ Excellent!!!

現役プロレスラーが元禄時代にタイムスリップしてしまう場面から始まる、唖然としてしまう舞台設定。

古橋ケンタは愚直である。真っ直ぐである。口下手であり不器用でもある。

そして何より、プロレスラーなのだ。

時代は未だに刀や暴力で一部分は支配されている。徒手空拳でケンタは立ち向かい、その大きな背中には紛れも無いオトコの姿を感じる。

莫迦じゃないかと言いたくなるくらいに熱血。

権力に取り憑かれた悪臣を成敗する様は、完全無欠な勧善懲悪。

それでいいんです。熱血プロレスラーが悪を砕く、爽快感。

どこかに置き忘れている漢としての魂が、どこかで必死に奮っていました。

ぶっちゃけ読んでて泣きました。感動なんてもんじゃない、俺だって男だからさ。

美学と意地。たったそれだけの男魂。存分に楽しませて頂きました。

Good!

古橋ケンタが江戸時代にタイムスリップして、バッタバッタと悪人共をなぎ倒す。ここまではよくある異世界トリップもの。タイトルもいかにもな感じです。
しかし、軽いタイトルだと侮ることなかれ。
読めば読むほど、物語が『生きて』くる、登場人物が『生きている』様に錯覚させる構成に、プロレスの所謂『受けと魅せの美学』が加わることで言葉では言い表せないほどのシンパシーが生まれ、結果として読了した後はまるで一本の大作映画を観たかのような余韻に浸れる。
加えて、プロレスファンなら元ネタが解ると思わずニヤリとするような小ネタの数々も良いアクセントとなっていることも、述べておこう。

もし、あえてテーマ曲を付けるとしたら、『Grand Sword』で決まりだろう。

★★★ Excellent!!!

私は鳥羽亮先生や、池波正太郎先生などの書く時代物、剣劇物が好きです。
半歩の間合いの差や、じりじりと精神を削られる立ち合いなど、胸が痛くなるほどの緊張を感じます。
また、40年近くのオールドプロレスファンでもあります。
古臭い手四つからの組み合い、お互いに一撃を入れあっての睨み合いなど最高です。
それが組み合わされたこの作品、面白くないはずがない!
まず読んでみましょう!
そして、肉体の強さ、それを感じてください。
お勧めです!