SFやサスペンスの飾りをまとった恋愛物語。

ラノベらしい恋愛小説。
現実世界でトントン拍子に恋愛感情が深まる事は殆ど皆無。一方的に一目惚れする事はあっても、相思相愛にはならない(と断言して構わないと思う)。
それを嘘臭くならないように昇華するにはフィクションが不可欠だが、本作品は巧みだ。
最初、パラレルワールドのキーワードにSFだと思い込んで読み始めた。歳を取ると、思い込みが激しくなる。自分でも嫌になるが…。
ところが、科学的に深まらない。その内にサスペンスチックになるが、テンポが違う。まぁ、緩いんですな。「何か変だなぁ」とチェックしたら、恋愛に分類されてた。「恋愛小説ならシックリ来るわ」と納得しました。
逆説的だが、ジャンル毎に相応しいテンポが有るのね、と気付かせてくれる良い教材だと思います。
でも、私はSFと勘違いして読み始めたので、星2つです。非常に我儘な態度ですが、老人とはそう言う存在です。

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