ボクシングで魔法だけの異世界を制覇するのは松山千春

タイトルに惹かれて。
自分は小説家になろうに登録していない為、異世界転生に詳しくはないが、気持ちよく読めた。
物語は主人公の松山千春が死ぬ所から始まり、異世界での活躍を描いた異世界転生チートコメディ。
普通の異世界転生と違う点は、転生先の世界の人々は筋肉という筋肉を全く利用していない。そして主人公、松山千春は筋肉を鍛え上げてきたボクサー。
その結果、筋肉のみでの無双となる。チート物って意味わかんない能力が多い中、己の筋肉が最強となると読者も感情移入が捗ると思われる。
更にチート(?)を持ちながら努力を怠らないのも特徴の1つ。それはもちろん仲間に筋トレという形で押し付けられる。
チート物でありながらの努力・友情・勝利、といった王道としてのクオリティは高いと感じた。

気になったのは表現。
ヒロインとの出会いや、その他のキャラクター等の登場の際、容姿等の説明が少ないと感じる。
読者の想像能力に補助する位の文章は欲しい所。
しかしながら、キャラクターの個性は高く、コミカルな文章で楽しく、主人公の筋肉で気持ちよく読めた。
今後に期待。