大海原を舞台とする海洋考古学ロマン。

陸地のほとんどが海中へ没した未来、人々は先人の築いた文明を遺跡と呼んだ。

大海原に浮かぶ船の上、サルベージを生業とする父《入日》のもと、主人公の少女《冬海》は、弟の《冬馬》と共に暮らしていた。そこへ得体の知れない若い男が漂着する。
理由の分からない親子喧嘩や、記憶をなくし《三月》と名付けられた漂流者の登場など、謎から始まる物語。霧に包まれたような世界が現れるのは、一章の5話目から。

ひねもす海のように、ゆったりと流れる少女の日常を通して、サルベージ船や考古学者の仕事ぶりや、家族の事、漂流者の青年《三月》の事などが丁寧な描写と共に語られて行きます。

潮の香漂うグランブルーストーリー。
ご堪能してみませんか?