★★★ Excellent!!! 大海原を舞台とする海洋考古学ロマン。 縹 イチロ 陸地のほとんどが海中へ没した未来、人々は先人の築いた文明を遺跡と呼んだ。 大海原に浮かぶ船の上、サルベージを生業とする父《入日》のもと、主人公の少女《冬海》は、弟の《冬馬》と共に暮らしていた。そこへ得体の知れない若い男が漂着する。 理由の分からない親子喧嘩や、記憶をなくし《三月》と名付けられた漂流者の登場など、謎から始まる物語。霧に包まれたような世界が現れるのは、一章の5話目から。 ひねもす海のように、ゆったりと流れる少女の日常を通して、サルベージ船や考古学者の仕事ぶりや、家族の事、漂流者の青年《三月》の事などが丁寧な描写と共に語られて行きます。 潮の香漂うグランブルーストーリー。 ご堪能してみませんか? レビューいいね! 0 2016年12月13日 12:03
★★★ Excellent!!! 大海原を航海する小さな家族、児童文学にも似た海洋冒険譚。 星村哲生 船上で暮らし、海底に沈んだものを引き上げる職業、サルベージャー。 主人公は少女は三日月の明かりの下、流木とともに浮かんでいた漂流者を発見する。 記憶をなくした男と、家族の共同生活が始まる―――― 丁寧な筆致で描かれる海洋SFジュブナイル。 レビューいいね! 0 2016年3月16日 07:34