酔いどれジラルド

作者 三島千廣

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★★★ Excellent!!!

左遷をきっかけに酒に溺れた元英雄の再生の物語。

堅めのハイファンタジーど真ん中の世界観でありつつ、地の文や台詞の端々に垣間見えるユーモアが面白く、読みやすいです。
物語に必要な部分以外をばっさりと排除した描写が、むしろ世界観に奥行を感じさせます。

弱くて人間味のある、けれど肝心なところでは強い。そんな主人公が復活していくさまはかっこいいの一言です。来るぞ来るぞ…と先の展開を思わせて、そうなったときの興奮は言葉にできません。

これだけ練られた設定でありながら、長くは続けずさらっと文庫本一冊ほどの分量でまとめられているので、続編が読みたい!と思いつつもこの読後感を保ちたくもあり、悩ましいところです。

★★★ Excellent!!!

 可愛い嫁を貰ったがアル中で勃起不全なの――。
 はたして主人公は、男としての尊厳を取り戻し、嫁と素敵な家庭を築くことができるのか!!

 という解釈もできますが、主題はそっちじゃない。
 世間の悪意と安穏な生活の中で、自分を見失ってしまった男が、嫁を貰ったのを期に自分を見つめ直し立ち直っていく、再生の物語です。
 そこに骨太なファンタジーと、エキサイティングな戦闘描写が加わって、なんとも爽快な英雄譚と仕上がっております。

 東征安鎮将軍ジラルド・ルフェ。
 救国の英雄にして齢25歳の男盛り――。

 しかしながら、辺境の砦に左遷されたショックにより、かつての英雄はすっかりと飲んだくれと化していた。
 そんな彼の元に嫁いできたユリーシャは、夫を甲斐甲斐しく支えて立ち直らせようと、あれよこれよと甲斐甲斐しく世話をします。

 彼女に支えられ、また養子として引き取ったミーシャと触れ合う内に、徐々に身を持ち直していくジラルド。
 しかし彼らが暮らす村に、隣国からの侵略手が迫っていた。
 迫りくる大軍を前にかつての英雄ジラルドは、愛する者たちを守るために再び立ち上がるのだった。

 とまぁ、こんな壮大なストーリーを、主人公格のジラルドの一人称で濃厚に語られれば、もうたまらないってもんです。
 みじめったらしくも、それでもその世界を懸命に生きている、男の生きざまというものがこれでもかと伝わってきます。

 そうだ、やれ、ジラルド。
 頑張れ、と、思わず応援したくなる快作!!

 もはや読んでない人はいないのではないか、というくらいのカクヨムのヒット作ではありますが、あえてここでオススメいたします。

★★★ Excellent!!!

酒を飲み、酒に酔い、酒に溺れ、また酒を飲む。

それだけならばただのダメ人間。

だがその心のうちに眠る炎は衰えることなく、静かに燃えたぎる。

国の英雄でありながら、国に裏切られながら、それでも自分らしさを失わず大切なものを守るために戦い酔う。

見よ!これこそ汚れながらも気高い、人間らしい漢の生き様だ!

★★★ Excellent!!!

ちょっとダメな英雄。(いや、だいぶ?)
しっかり者の奥さん。(強妻)
ほっこり田舎ライフ。(砦以外何にもなーい田園風景)
そして、かなり燃える展開!

この一つでも興味に当てはまったら読んでみてください。
強くお勧めします。

内容が分かりにくいダメなレビュー?
すみません。私はもう一回読まないと細かい魅力を引き出すレビューは出来なさそうです。いや、あと二回かな。三回かも。

なんでそんなに読むのか? 読み返したくなる魅力。
読めば分かりますよ。

★★★ Excellent!!!

あっという間に一気読みでした。特に後半。
ストーリー展開も勉強になりました。5話の討伐で意外感を感じたのですが、その後への布石だったのですね。また、最終章も、グダグダせずに、サクッとゴールインさせています。凡庸な方ならクドクドと章を重ね、延滞感を招きかねないと思いました。
個人的には、鋼の錬金術師に登場するマスタング大佐が好きなので、ジラルドを彼に重ねて読んでいました。ただ、未読の閲覧者に言っておくと、マスタング大佐とは容姿・性格ともに似ていません。

★★★ Excellent!!!

奇抜な設定やぶっ飛んだ世界観がなくとも、確かな実力に裏打ちされたストーリーや描写は圧巻の一言でした。
かつての英雄も今では飲んだくれ、そんなジラルドの前に現れたユリーシャ。『妻』となった彼女や、村人達との交流に心温まり、と思いきや後半からの怒涛の展開に目が離せなくなり……。と、各キャラクター性だけでなく起承転結も高い水準で構築されており、この作品を構成する全ての要素が高いレベルでまとまっていました。
個人的には特にジラルドの決戦シーンが好きです。ファンタジー作品でありながら、そこだけ軍紀物というか壮絶な大河作品のように感じ、ジラルドの必死の形相が目に浮かぶようでした。
小説を書くことも、あるいは武道などを極めようとする時も、まずは『基本』を高めることこそが重要なんだと認識させて貰える作品でした。
綺麗にまとまって読了感も爽やかなので、未読の方には是非とも一度は読んで頂きたい作品でした。

★★★ Excellent!!!

どこか懐かしさと親しみを感じる王道ファンタジー。
Web小説によくある奇をてらうような物語ではないが、キャラクターや物語の構成、文章力等にグイグイと惹きつけられ、気がついた時には全て読み終えていた。読了感も素晴らしいの一言。

ファンタジーが好きな人には是非ともオススメしたい一作!

★★★ Excellent!!!

政争に敗れ、都から僻地へと左遷された主人公ジラルド。
失意の中での僻地での酒浸りの生活は、彼の心を荒んだものに変えてしまいました。

そこに現れた押しかけ女房と、起きる事件。
ジラルドの選択と迎えた結末に口許が綻ばずにはいられません。
色々と伏線もあるようですし、続編が楽しみです。

★★★ Excellent!!!

最後まで読ませていただきました。
というか、読む手が止まりませんでした!

物語の筋としては意外性が高いわけではないものの、むしろタイトルやあらすじから得られる期待の200パーセント増しで、最高に情けなく、最高に愛おしく、そして最高に格好よく描いています。
視点切り替えなどの演出を効果的に使い、一本調子にしないあたりも巧みだなと素直に感じました。

とまあ、いろいろ書きましたが。
何より、ジラルド一家が本当に温かくて、本当に大満足な読み心地だったのですよ!
これは多くの方に推薦したい一作です!

★★★ Excellent!!!

三島さんの作品は、某サイトにて追っかけていましたが、新作が出ているということで、慌ててこちらにやってきました。
読んでみて感動!!
続きが気になって仕方ない!!!
ジラルドの人間臭いダメさとカッコよさが絶妙で大好きです。
大田さんの描き出すヒロインは、いつも凛々しさの中にちゃんと可愛らしさがあって、ほんとどのヒロインにも毎回惚れてます。
今回ももちろん!
毎日読むのが楽しみです。

★★★ Excellent!!!

 酒瓶を揺るがぬ生涯の友と見出してしまった元英雄。辺境の地に飛ばされ、腐っていたところで父上にたいそう心配され、いっぷうかわった嫁を貰う。
 謎の嫁、ユリーシャは騎士のごとく質実剛健な性質を持っており、亭主と定めたジラルドを立て直そうと小言を挟み、自身もためらわずメイド姿になるなど早くも適応しているが、赤毛の村人の娘にして愛人ポジションのハンナは「っす」という田舎言葉を紡ぎだす。
 変わりゆく環境。
 まだまだ序盤ですが期待値は高めです!

 三話からやはりと申しますか、ドロドロしてきました。いい感じです。

 五話くらいから物語にメリハリが出てきます。スローライフと思って読んでると不意打ちクラッシュ食らいます。

 最終話まで読みました。途中から熱い軍記物となり、孤軍奮闘のかく乱シーンなどが特によかったです。

 全体的に期待通りの質の高い文章で大変楽しませて頂きました。
 ありがとうございます(`・ω・´)