和、耽美、妖かし。黒い太陽の下で、語られし幻想譚。

 耽美な和の世界の中で、交わされる心、交わされる刃、そして呪い。
 主人公の亜緒が、その魅力で様々な存在と絆を結び、それ故に災難に巻き込まれ、それ故に救われ、そして様々な背景を背負った人々の依頼を解決していく和風ファンタジーとなっております。
 この作品の魅力はやはり主人公にあります。彼自身の人間関係と、依頼人達の背後や事情が、ちょうど縦糸と横糸になり、主人公を描く為の一枚のタペストリーになっていきます。
 幽玄な物語の中で主人公の取る一つ一つの行動に筋や美しさを感じている間に、貴方もきっと物語の魅力にとらわれることでしょう。
 ぜひとも一度御覧ください。

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