今朝、読み終わって寝落ちしたままレビューが書けていなかったのでハイボールを飲み始めながら早速書いてみようと思います。
まず、長かった・笑
でも蛇足的な長さではなく、毎話伏線が散りばめられたり、ちょっとしたエピソードを挟みながらめちゃめちゃ楽しく読めました。普段、あまり長いものを読まないので久しぶりに時間かけて読んだ作品です。
現代に生きる魔法使いの切ない思い、ハイテクにアンダーグラウンドな舞台の設定とのミスマッチ感が逆に現実的なファンタジーストーリーのような感覚で楽しめました。
真野てんさんの作品は情景が鮮明に浮かび上がる描写に毎回感動しながら楽しめるので、まだ読めていない作品もこれから制覇するつもりです^^
Web作家「真野てん」さん、一ファンとしてこれからも応援していきます。
これは、きっとこの世界とは違うどこか別の世界の話なのかもしれない。そこには、『魔法使い』という存在があった。人とは違う世界を『知覚』する彼らを人間は厭い、その代償として大きな『呪い』を被ってしまう。
呪いの代償は、短期記憶の欠落。記憶する能力を失った人間は『魔法使いサクラ』の作った『メメント・システム』によって辛うじて記憶する能力を保持することに成功する。
そして、舞台は九龍城へ。
世界の魔窟と言われたこの場所で、医師であるハザマは『魔法使いサクラ』の謎と、『メメント・システム』を巡る陰謀に巻き込まれていくことになる。
読んだ感想として最近KADOKAWAから出版された『ノベル0』は、こんな感じではないだろうかという雑感を覚えました。『萌え』も『異世界』も『ハーレム』もなく、あるのは『燃え』と『ハードボイルド』と『漢たちの世界』。
雰囲気で言うと、ニトロプラスや虚淵玄さんの作品に近いです。
舞台からしてホワホワとしたライトなファンタジー世界ではなく、マフィアがゴロゴロしてる九龍城という渋さです。
出てくるヒロイン『サクラ』さんも、廓言葉が堪能な遊女さん。
もう、異世界飽きた。萌はいらない。
とにかく『熱い」何かが欲しい。
そんな方に是非ともおすすめしたい作品です。