ノベル0って、こんな感じなのかも知れない

 これは、きっとこの世界とは違うどこか別の世界の話なのかもしれない。そこには、『魔法使い』という存在があった。人とは違う世界を『知覚』する彼らを人間は厭い、その代償として大きな『呪い』を被ってしまう。
 呪いの代償は、短期記憶の欠落。記憶する能力を失った人間は『魔法使いサクラ』の作った『メメント・システム』によって辛うじて記憶する能力を保持することに成功する。
 そして、舞台は九龍城へ。
 世界の魔窟と言われたこの場所で、医師であるハザマは『魔法使いサクラ』の謎と、『メメント・システム』を巡る陰謀に巻き込まれていくことになる。


 読んだ感想として最近KADOKAWAから出版された『ノベル0』は、こんな感じではないだろうかという雑感を覚えました。『萌え』も『異世界』も『ハーレム』もなく、あるのは『燃え』と『ハードボイルド』と『漢たちの世界』。
 雰囲気で言うと、ニトロプラスや虚淵玄さんの作品に近いです。
 舞台からしてホワホワとしたライトなファンタジー世界ではなく、マフィアがゴロゴロしてる九龍城という渋さです。
 出てくるヒロイン『サクラ』さんも、廓言葉が堪能な遊女さん。
 もう、異世界飽きた。萌はいらない。
 とにかく『熱い」何かが欲しい。
 そんな方に是非ともおすすめしたい作品です。

 
 

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