概要
可愛がったぶん、ちゃんと返ってくるんです!
「俺より馬が大事なら、一生、馬にでも尽くしていろ」
婚約破棄の場でそう言われたので、王宮の馬丁サーラは決めた。
「ええ、もっと可愛がります!」
二十四歳、馬の世話をして八年。相手の肩書より、耳の動きと鼻先のほうがずっと分かりやすい。
王太后の小さな馬を磨き、来賓の馬を落ち着かせ、騎士団長と一緒に馬具を運ぶ。忙しい。楽しい。最近は、団長の足音まで聞き分けられるのが少し悔しい。
一方、元婚約者は毎朝、出発前のどこかで立ち止まる。
「俺の鞍はどれだ!」
「八年お乗りになったものですよ?」
「見れば分かると思っていた!」
「私もです!」
馬に尽くす女と、彼女の隣でブラシを持ちたい騎士団長。殿下の用事は、今日も厩の入口で足踏み中。
婚約破棄の場でそう言われたので、王宮の馬丁サーラは決めた。
「ええ、もっと可愛がります!」
二十四歳、馬の世話をして八年。相手の肩書より、耳の動きと鼻先のほうがずっと分かりやすい。
王太后の小さな馬を磨き、来賓の馬を落ち着かせ、騎士団長と一緒に馬具を運ぶ。忙しい。楽しい。最近は、団長の足音まで聞き分けられるのが少し悔しい。
一方、元婚約者は毎朝、出発前のどこかで立ち止まる。
「俺の鞍はどれだ!」
「八年お乗りになったものですよ?」
「見れば分かると思っていた!」
「私もです!」
馬に尽くす女と、彼女の隣でブラシを持ちたい騎士団長。殿下の用事は、今日も厩の入口で足踏み中。
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