会社の先輩である女性の「石田さん」は、仕事もできて教え方もとても優しい人だが、たまにぼんやりとする癖がある。 　その理由を、別の先輩から聞いた日、石田さんから終業後に付き合って…

　普通のOL・樹の同棲中の恋人である景は吸血鬼。 　午前三時、いつものように夜の町へ繰り出す景に、起きてしまった樹は一緒に行くことになる。 　香鳴裕人さまの自主企画「[第2期]…

　兎の「アイ」は、耀弥の部屋に飼われている。恋人の真希が遊びに来るので、耀弥は上機嫌だが、一方真希の様子はいつもと違っていて……。 　香鳴様の自主企画「同題異話SR‐June-…

　漫才コンビ「みちくさカッパ」の野元の相方は、年中素足にサンダルを履いた西平。二人でネタ作りをした帰り道、とある事件に遭遇してしまう。 　香鳴さんの自主企画・同題異話SRの『サ…

　誰もいない理科室で、一人の女子高生がお弁当を広げていた。今日は、とある鳥カフェのカナリアの配信を見ながら食事をする。 　何でもないような出来事のお話。 　香鳴さんの自主企画・…

　「私」は、自身のバイト先のバックヤードで、普段は明るくて一生懸命働いている後輩のゆーちゃんが、隠れて泣いている所を見かけてしまう。 　それからしばらくして、ゆーちゃんはバイトを…

　人間とそれ以外の種族が仲良く暮らしている世界。 　ショッピングの帰りに、恋人の透明人間に車で迎えに来てもらった「私」。 　一緒に住んでいる家に向かう道中、彼が「珈琲が飲みたい」…

　都会の隅にある、窪んだ土地にすっぽりと収まる小さな町「落窪町」 　ある夜にその町の、駅前で、公園で、車内で、バーで、アパートで、病院で、人々が遭遇する、愛のない出来事。彼らは、…

　一年前に六歳の娘を亡くした父親の「僕」は、娘の友人や自分以外の家族が、娘と会ったという話を聞く。 　娘との再会は、雪の降る日に怒ると気付いた「僕」は、曇天の下を飛び出し、娘を探…

女子フィギュアスケート選手の綾村と糸原は、表彰台を争うライバル同士。しかし、糸原は、綾村にそれ以外の感情を抱いていた……。 　香鳴様の自主企画「[第2期] 同題異話SR -J…

　売り出し中の俳優・Kに届いたバレンタインのプレゼントを、一つ一つ確認していくマネージャーたち。その中に、やけに親しげにKへ話しかける手紙が入っていた……。 　香鳴さまの自主企…

　一途に人を愛し続けることが出来ず、ワンナイトラブを繰り返す男・「俺」は、ある夜、人通りの少ない駅前で、ぼんやりと立っている女性を見つけ、ホテルに誘う。 　しかし、先に眠ってしま…

　大学生の「私」が毎年春に、ひいおばあちゃんからもらった栞の桜の花びらにあるお願いをする。 　そこには、ひいおばあちゃんとの大切な思い出があった。 　香鳴裕人さまの自主企画｢同…

　無名のweb作家の青年・岬は、彼のファンだという女性・ヒカルと初めてオフ会をする。 　一緒に岬の住む町を歩いて、会話を交わす二人。しかし、ヒカルには秘密があった。 　『同題異…

　潜水艦の中で読書をする、それだけのお話です。 　香鳴裕人さまの自主企画「同題異話SR」に参加中です。 　カクヨムコンの短編賞に応募中です。よろしくお願いします。

　他惑星出身の少年「僕」は、父親が親友と花火大会を見に地球へ行くのに同行する。 　毎年同じように、父の親友の娘であるライちゃんが迎えに来ていたのだが、彼女は去年よりも大人っぽくな…

　2010年代の日本の住宅街をモデルにしたVR空間に、ハッキングで潜入して楽しんでいる少年。誰もいないと油断していた彼の目の前に、特殊なログインをしていた少女が現れる。 　香鳴…

　スペースシャトルのパイロットは、地球の砂漠の中で真っ赤な夕日を見た。 　その娘は、別惑星を走るバスの中から真っ赤な夕日を見た。 　レモンの味には、二つの意味を持つ。 　香鳴裕…

　宇宙の中に浮かぶ小型人工衛星の中で、救難信号をキャッチして救助要請をする仕事をしている「私」は、AIも知らない信号を受信する。 　それは、十年前に小惑星に不時着した探査機のコン…

　アニメ制作会社に勤める「私」は、映画完成のパーティーにてフルート奏者の「彼女」と出会った。 　密かに、「彼女」には言えない思いを募らせていく「私」。だけど、避けようもない二度目…

　とある惑星の第三緑化ドームと呼ばれる場所で、管理を一任されている人型ロボットは、アップデートに備えてメモリの消去に取り掛かった。 　百二十年以上ある彼のメモリに思い浮かぶのは……

　「私」は、自分の先祖が日本の小説家だったことを知り、彼の出ていたテレビ番組を見る。 　その内容は、末期癌に侵された彼の、療養と執筆の最期の日々を記録したものだった。 　香鳴裕…

　読書の好きな「僕」は、図書室で「きみ」と出会う。 　ささやかで、幸福なきみとの日々。しかしそれは、唐突に終わりと告げて…… 　香鳴裕人さまの「同題異話SR」への参加作品です。…

　とある惑星で、桜が花を咲かせなくなってから久しいある春の日、大学一年生の青年は、桜の花びらの栞を持つ同級生の女性と知り合う。 　彼はその日、プロジェクションマッピングされている…