こんばんは、山本です。
いつものことなんですが、新ドラマを見はじめてもけっきょくクールの中頃からNHKオンリーになってくるのですが、今期もまさにそうなりそうです。民放作品では「PICU」だけは録画をつづけているので(家族が見てる)そのうち見ようと決めてますが。
で、NHK作品で、最近はじまった「つくたべ」。
ドラマきっかけで漫画がまだ3巻しかでてないので一気に買って読んだんですが、いやー……反省しました。いや、前々から気にしていたことだったんですが、ついでなのでここでちょっと吐き出しておこうと思います。
あ、ドラマのリンクをはっておきます。これです。あえてドラマ。
https://www.nhk.jp/p/ts/5NX1QRN3VM/(というかまさにさっきまで放映見てたし、そろそろクロアチア戦はじまるわ)
この作品、アセクシュアルとかにも触れてあるんですが、そのあたりから逃げたのかなという、そういう反省。です。
うちの「恋する〜」ですが、もともと全部短編からできてて、それぞれ菊川と藤村、葉子と颯太、みそらと三谷というコンビだったんですね。
で、全部が「女子+男子」の構図になっているので、プロトタイプ時に友人から「恋愛関係にしたいの?」と言われまして。でもわたしの意図はそこじゃなかった。
一条ゆかりの「プライド」という漫画をご存じ……の方は少ないと思いますが、あれ、音大の声楽専攻女子どうしのドロドロのライバル関係を描いた(挙げ句最後は……という、けっこう目をつぶりたくなるような)作品なんですね。
(ちなみにこの作品に対しては声楽専攻の友人こそ、これが「声楽のリアル」と思われたら困る、とドン引きしていた)
あのイメージが自分の中で強いせいか、同性で組ませることはあえて避けていました。
友人にも「同性でおなじ専攻にすると、どうしてもライバルになりそうだし、読み手にもそれを期待されると困る」と。
それくらいなら男女の恋愛関係のほうが、テンプレだとしても、まだ良かった(マシだったの意味)。
(そしていまとなってはびっくりされるかもしれないけど、みそらと三谷だけが恋愛関係ではなかった。その名残がいまの前半にしっかり残っています)
なので、おなじ専攻なのは菊川と藤村だけで(せめて同性じゃないなら体力差があるのでぶつかりにくいし、六花の専攻変更が前提だった)、ふたつめのコンビである葉子と颯太、みっつめのコンビであるみそらと三谷からは、おなじ専攻ではありません。
違う専攻にすることで、違う目線でお互いの専攻を見てほしいな、という思いが強くて、それを広げていったのがいまの「恋する〜」になるんだと思います。
ここで課題に戻りますと。
もしかしたら。もしかしたらですが、男女で恋愛って、めちゃくちゃわかりやすい構図だったかな〜……と、つくたべを見て、あらためて反省したんですよね……。
じつは書いていてもたびたび思っていたんですが、今回ドラマと漫画に出会ったことで、この自問自答が再燃したというか。
ただ、そもそも音楽ものっていうだけで忌避されそうなのに、そこで薄っぺらい知識のジェンダーのことを入れるのは絶対に避けないといけないというのは理解している。のですが、ただ、なんというか。
男女のコンビをふつうだとしてしまう、自分の引き出しのなさにがっかりしたのかもしれません。
もちろん全員の性自認とか性的指向をいまの状態にして、いまのコンビにしていることに何の後悔もないんですが(なんならベストだと思っているし、葉子ちゃんは理解がかなりある設定だったりします。出す機会がなかなかなさそうなので告白)。
でも、同時にそんなに簡単な話でもないということもわかっているんですよね。ドラマも原作もジェンダー・セクシュアリティ考証入ってるみたいですし。
まあなんなら、春日さんの実家の状態に異様に共感を得ました。ここは性的指向とは直接は関係ないと思う点ですが。
なんというか、ただでさえめんどくさい「音楽の世界」なので、みそらと三谷あたりは、ものすごく「ふつう」にしてしまったんですよね。
ふつうに社会人ができて、友だちがいて、でもたぶんこのサッカーの盛り上がりに関してはべつにどこかのパブリックビューイングなんかに行くのではなく、自分の生活を優先しちゃうような子たち。
なので、「こんな優秀な子たちいねえよ!」というツッコミをたまにしているんですが、それでもぜんぜんパリピじゃないんですよね……すごく閉鎖的な生き方をしていて、その中でギリギリ、「一般社会」に近しい場所にいるのが、みそらとみっちゃんなんですよね。と打っていたら思ったんですが、やっぱりそこを書きたかったんだとおもう(し、たびたびそういうことをキャラが言っている)。
そう、書きたいものが違うんですよね。なのでいまの話にこの設定を入れるのはふさわしくない。わかってる。でも、一度考えてみてもいいのではないかと、それは思うんですよね。
それに、そういう初期設定にしたおかげで、美咲と涼というそれぞれの「同性の親友ポジ」のキャラが何不自由なく、つまり主役二人といさかいを起こすなどといったクソな展開にならずに、自然とそばにいてくれた状態になっているのは、すごくよかったなと。
美咲と涼は、みそらと三谷の関係性にけりがつかないと出せないと思っていたので。そういう思い入れもあるのかもしれませんが。
と、ちょっと長くなってしまいましたが、そういうことを考えるきっかけがドラマであること、増えること自体もいいなと思っています。
みなさんはこういうこと、悩んだことあるのかな。
ちょっと気になるので、投げかけて終わりにしますね。