登場人物の行動に疑問を抱くときがあります。
物語の流れに沿う形で行動させると、どうしても登場人物の性格や動機から外れた言動になりがちです。それは自分の小説でもそうですし、家庭用ゲームのシナリオを見ていても「ん?」と思うことがあります。持ってゆきたい結末ありきの物語だと、道中の登場人物が理解できない言動を取るのでしょう。致し方ないことだと思う一方で、登場人物の人格に破綻を来さないように素晴らしい結末に導いてくれる物語を切望するのもまた、消費者として致し方ないことなのでしょう。
私も小説を書く上で登場人物の心境を重視しておりますが、そうすると目的の流れから遠回りしてようやく求めていたポイントに到達するので、物語が冗長になりがちです。そこを必要最低限にまとめられるのが、熟練のプロ作家なのでしょう。私はそういった素晴らしい物語に惹かれますし、惚れ惚れとします。
いつか自分も読者を魅了できるように、筆を磨いてゆきたいところです。そのためには、物語に沿いながらも登場人物の心境に寄り添った物語を紡ぐことが必須なのでしょう。