第9話あとがき

今週もお読みいただきありがとうございました!
 本作も早くも連載開始から2ヶ月が過ぎました。これからも頑張りますので何卒。

・完全に、クロ

 未だ謎多きルナローブ、そして開発企業ヴォーグ。
 しかしその機能の無秩序さに、あちら側にスーツ開発に対する上品な理念など存在せず、ただただ破壊兵器を生み出しているだけだとTWISTは断定。
 やっぱもうだめだわこいつら!と機動室は奮起します。

 しかしそこにブレーキをかけたのが南城の心の怠慢でした。
 大暴れして誰も寄せ付けない無鉄砲なファイトスタイルに以前のワスプ戦を重ねた南城、同じ手を食うんじゃないかなと舐めてかかります。
 ところがレイブンはその一枚上を行っていました。
 心の隙を突かれ、痛烈な一撃を見舞われた南城。そこに絶妙なタイミングで助けに来たのが、満を辞してのセルリアンでした。


・単身機動要塞ステラセルリアン

 前回は完全に客寄せパンダだったセルリアンですが、今回いよいよ実戦。
 専用武器は近中距離用のアクションモードと長距離用のタクティクスモードに切り替え可能な銃・RPセルリアンマグナムと、
 身体のあちこちから分離した装甲が構築する4枚の自律駆動型シールドユニット・RPセルリアンウォールズ。
 個人的にネーミングがとても気に入っています。
 近接格闘は得意としませんが、単身で戦わなければならない場合でもウォールズを操り見事に立ち回る、まさに攻防一体の歩く機動要塞って感じのイメージです。
 遠距離のままセントラルユニットの分離をしなければと思った時にだいぶ苦労しましたが、ああいう形に落ち着きました。

・戦士の雪解け

 明らかにタイプの異なる南城と滝沢でしたが、滝沢の戦いへの覚悟や戦術眼、そして南城は戦いへの真摯な姿勢を互いに見せ合うことで認め合い、南城のモヤモヤ感も晴れました。
 ただタイプの全く違うもの同士というのは変わらずなので、今後もその摩擦を引き金としたあれやこれやは展開していくのかな、という感じです。
 個人的に緊急事態対応のプロである滝沢と南城のパワーバランスを保つのが大変だなあと思いましたが、人間味やステラとしての経験値、全く異なる価値観の共有というところで釣り合わせてみたつもりです。
 今後とも乞うご期待!!

・IPSuM製品紹介

 ラストとなる今回は「IPSuM Suits」「Zion Cell」の紹介です。

 ちょくちょく色んな人が使ってるところを描写してたのでお察しかと思いますが、Zion Cellはザイオン製のスマートデバイス。今でいうスマホですね。
 イプサム登場前は圧倒的普及利用率を誇っていたんですが、イプサムのコントロールを行う上ではウォッチの方が利便性が高く、その分現在はこちらのウェイトが低くなっているという事情。イプサムとは別種のOSで稼働するものの、各種イプサムギアとは連携が可能となっています。

 そしてIPSuM Suitsという単語も第4話にて既出。
 設計としては全IPSuMの融合をコンセプトとした全身強化型ウェアラブルデバイスで、激甚災害や国防問題を想定して描かれた設計草案に過ぎず、実機は存在しませんでした。

 全てのイプサムギアの機能を網羅しているほか、異種戦闘を想定した耐圧、耐熱、耐衝撃機構や特殊武装、超高速通信技術なども兼ね備えています。
 ルナローブによる被害の拡大を受け、ザイオン日本支社と専門家たちが特殊技術の粋を尽くして「ステラシステム」へとアレンジし緊急開発に至ったため、実戦投入においては未だ法整備などの様々な問題点を抱えているというところまでが作中世界の現状です。
(当然一般販売などは予定されておらず、量産化までも程遠い…)

 おまけコーナーにしてはそこそこの情報量だったのではないでしょうか!
 IPSuMの存在はこの作品におけるキーアイテムでもあり、作中世界を近未来たらしめるシンボルであり、作中世界と現実世界をつなぐ橋のようなアイテムです。
 今後もその動向にご注目を…!

 それではまた!!

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