第7話あとがき

今回もお読みいただきありがとうございます!
こんな場所にまでわざわざ読みに来てくれるあなたは天性の物好き。家族や友達に自慢しよう。


・第二部・始動
前回の第6話までを持ってBITS第一部「機動室召集編」としました。
今回からは第二部、名付けるなら「ニューヒーロー受難編」。
ニューヒーローとしての南城が感じている受難、そしてこれから訪れる文字通り新たなステラとの邂逅、つまりはダブルミーニングになっています。

物語はウサギ型のローブを鎮圧したところから。
以前からこの作品世界で、いわゆる世間の世知辛さや下世話さみたいなものの象徴として使っている週刊誌、その記者との直接対決に始まります。

念のためですが、以前の倉敷本部長が会見を開くシーンでもマスコミに棘のある発言をさせており、メディアに偏ったマイナスイメージを持ちすぎでは?とお思いの諸兄もいらっしゃるかもしれない。ただ僕は全てのメディアが悪だとは思っていません。真実を追求する気持ちの昂りが(作中の)彼らをそうさせているのかもしれないし、それを強いられている人もあの中にはいたかもしれない。一部の残念な記事や会社の悪影響がいろんな形で現れているという、これまた本作のテーマ「仕事」に密接に関わる描写だと思っています。

それにヒーローの待遇事情やオーバーワーク、人間関係など、リアルにヒーローがいたらこんなことを探られるんだろうな、が実現できる最も如実な媒体でもありますしね。

・悪魔のささやき
そしてルナローブに精神を蝕む機能が組み込まれているのではないかという葛飾の推理が悲しくも当たっていたことがわかります。
怪人はやられて終わり、も本作では打破したかったパターンの一つだったりしたので、その後の療養を描くという形で繋いでみました。
ヴォーグの目的はなんなのか。何と繋がり、どこを目指すのか、ですね。

週刊誌の記事も公開され、世間ではますますTWIST、そしてステラの議論がヒートアップ。
作中世界の人々にとってはグロンギと同じようにしか見えなかった四号が果たして人間の味方だとどこまでの人なら信じてくれるのか。
警視庁特状課の一巡査が重加速をくぐり抜けるヒーローの正体だと知った時、その存在を快く思わないのはどんな人物か。
「ヒーロー」VS「世の中」を描くとき、どうしても仮面ライダーの視聴経験が僕の中で騒ぎ出し、大きな影響を与えるのですなあ。
ジェイドは正体こそ明かしていませんが、いつかはそれを必要とする日も来てしまうのでしょうか。

・新戦士、カミングスーン
さあ、そしてついに来るぞ!
第二のステラ!

その名も「ステラセルリアン:ロースト・プロスペクター」。

名前はかなり発音の気持ちよさを意識しました。ぺろぺろって感じで。
ジェイドの命名法則と照らすと、この機体が青い姿をしていることがおわかりいただけると思います。

戦隊では「レッド!」「グリーン!」なんて呼び合いますが、図らずもBITSではそれと全く同じことをしつつ「ジェイド!」「セルリアン!」なんていう非常にわかりづらいカラーで呼び合うというなんかどっかで見たボケみたいなことになっていきます。

その活躍をじっくり描くのがこの第二部の役割でもありますので、次回以降もよろしくお付き合いくださいませ!!

・IPSuM製品紹介
第4弾となる今回は「IPSuM Step」です。

名前の通りで、脚力補助用ウェアラブルデバイス。
パンツのような形状で、背部から覆うような形で装着するわけですが、前回「Grip」が現実に研究されているパワードスーツの上半分をイメージした製品と紹介した通り、その下半分がこのStepということです。

機動力のアシストを基本とし、スパイクやローラーなどの換装も可能で、下半身に障害を抱える人に向けた支援度数変更オプションも付属。
物流現場の効率化や、災害現場・山岳地帯などの歩行補助に役立っているようですが、IPSuM Gripと同様に一般個人ユーザーは非常に少ないようですよ。

この謎のコーナーも残すところあと2回!
次回もお楽しみに!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する