今、僕は非常に苦労しております。
ですがその前に前提をお話しします。
毎度毎度例え話を交えながらで恐縮なのですが、今回も例え話から入ります。
皆さんはこんな光景を見た事がありますでしょうか?
カッコいい人、可愛い人が大して面白くもない冗談を言った時、何故か皆んなが「心から」笑っている。
明るい人が支離滅裂な事を言うと、明らかにおかしな事を言っているのに「面白い」と捉える人が多い。
有名な大学の教授みたいな強い肩書きを持つ人がセミナーなんかを開くと、多くの人達がその人の言葉を受け入れて納得している。
みたいな状況。
他にも沢山ありますよね?
「第一印象の良い人」を多くの人達が肯定する状況。
人間、何かに対して評価したりイメージを持ったりなんかすると、それが中々覆りにくかったりします。
第一印象の良い人はモテる。
そういう事ですね。
WEB小説や多くのエンタメの攻略法なんかでよく見る、
「初めの数話、初めの数分で観た人の心を掴め」
とは、上記した「第一印象のマジック」をマーケティング戦略に取り入れたモノです。
コマーシャルもそうですね。明らかにその商品を使っていなさそうなタレントが商品の宣伝をしていたりしても、そのタレントが人気なら、商品も多く売れたりします。実際にその商品が良いか悪いかは商品を購入してみないとわからないのに。
つまり、商業的に物凄く効率が良い方法です。
では「満足度」はどうなのか?
短期的に見たなら、それも第一印象に左右されます。イメージは覆りにくいですから。
長期的に見たなら?
それは、第一印象「だけ」では無理でしょう。
例え話に戻ります。
「モテる人が結婚に向くとは限らない」という言葉を見た事はないでしょうか?
そのまんまの意味です。
人は第一印象であらゆる物事に近寄っていきますが、「その内面」を見た時、それに対する評価を変えたりします。初めに抱いたイメージ、良い評価に慣れて、それが普通になって行くと「それ以外の一面」に目がいく様になります。
「良い奴だと思ってたのに、実際は物凄く金に汚くてだらしない奴だった。縁を切ろう」
は、そういう理屈です。
凄え可愛いから付き合ったけど、凄えワガママでうんざりしてきた。
ウチの彼氏、顔はカッコ良いんだけど、自分の事しか見ていない。
大企業の社長だっていうから飲みに行ってみたけど、なんか器の小さな人だった。
などなど。
要するに、第一印象だけで「トータルの満足度」は決まらないのですね。上に書いたのは「評価が下がった場合」ですが、逆だとどうでしょうか?
こいつ、暗そうな奴だと思ってたけど、話してみると案外面白い。
中卒の底辺だと思って見下してた人が、実は物凄く思慮深くて感心した。
最初はブスだと思ったけど、なんか一緒にいる内に可愛く見えてきた。
トータルの満足度でいえば「長期的な満足」の方が大きい様に感じます。
だから僕は「最初の内は控えめにして、後からストーリーを盛り上げる」みたいな作品の描き方をします。
もちろん「初めの数話で見限られるリスク」はありますが、何と言いますか。
それでも辛抱強く読んでくれた人達を大切にしたい、
そう思うのですね。
だから初めから万人受けは狙っていないのです。
後半を盛り上げるのは残ってくれた人達に対するお礼、みたいな意味もあるかもしれません。
よっしゃ、前提終わり!
本題本題!
今僕は「後半を盛り上げるのはお礼」と書きました。お礼とはポジティブなモノでなければなりません。楽しませたり、喜ばせたり。
ですがホラーとは、
「相手に不快感を与える類いのジャンル」
だと思うのですよ。
不快感と一言に言っても色々とありますが、僕はそれを大体四つぐらいに分けました。それらを総称して「不快感」としています。
んで、何故不快に感じるのか、も大きく二つに分けてます。
でも、その内訳は内緒です。
この作品の生命線なのでね。
重要なのは、僕が苦労している部分。
「不快感をエスカレートさせて良いものか?」
良いんですかね? マジで。
ああ悩む。
ま、いいや。
この文章書いてるうちにどーでもよくなってきた!
僕の悩みなんて思春期を迎えた男子女子の悩みに等しい。
つまり僕はJK。
QED——証明終了。
終わり。
完。
FIN.
The end.