さて、今朝も更新しましたよ。
https://kakuyomu.jp/works/16817330648221430024/episodes/16817330651171683313 本来であれば、物語とは、一本の道を読者に提示して、それを追って頂く。
そういうものだと僕は認識しています。
ですが、僕はそれをことごとくぶち壊してます。笑
僕の元々の気質もあるのでしょうが、「会話」というモノの性質によるものも結構大きいですね。
まず会話には時間制限があります。
何時から何時まで、とかじゃなくて「今の言葉から次の言葉までの時間」「相手の言葉に対する適切なタイミング」みたいな時間制限です。
更にそんな時間軸の中で、空気感を把握しなければなりません。
それが楽しい空気であるか、悲しい空気であるか、ムカつく空気であるか、などなど。
そしてその空気の中で、会話の内容を理解しなければなりません。
当たり前なのですが、話の内容をわかってなければ自分も次の言葉を紡げませんしね。
さて、会話の内容を理解したところで、今度は相手の気持ちを考えなければなりません。
相手が話す内容と相手の心の内は必ずしも一致せず、自分の言葉が相手に与える影響も考えなければなりません。
要するに会話ってそれだけで「マルチタスク」なんすよね。苦手な人達が多いのもしゃーない。
人間は同時に色々な事をしようとすると、その時間の中限定で頭が悪くなる、という研究結果もあります。
会話の上手な人は、上に挙げたかなり大雑把な要素を自分なりに「順番に」「連続して」「時には順序を替えて」「別々な物事を交互に」こなしているわけです。
同時に、じゃなくて順番、交互、です。
僕らは粘菌コンピュータではないので、「完璧に同時に」は不可能です。
そういう意味では二進法が僕らにも当て嵌まると言えますね。
ですが、繰り返しますが会話には時間制限があるので、かなり頭の回転スピードを上げないと、順番にこなすことすらも困難。
だから皆んな知らず知らずのうちに、「どれか一つに的を絞って重視」しているわけなんですね。
「取り敢えず直ぐに返事しなければ」
は時間重視。
「今日は楽しくなるよう明るく行こう」
は空気感重視。
「相手が何を言ってるかちゃんと聴いて、そして応えよう」
は内容重視。
「この人こんな事言ってるけど本当はこう思ってるだろうな」
は内面重視。
——そして「だからこう言おう!」に繋がるわけですね。
今回のお話、一応小説作品なんであんまり複雑にはしてないんですけど、それでも「会話の内容」か「会話自体」のどちらかに注目が分かれるようになってます。
ですが交互に見ていけば「限りなく一つに」見る事も可能かなぁ、とか思います。
基本的にずるい人ってのは、会話のマルチタスクを利用して、下心をうまーく隠します。
ですが順番に、交互に見ていけば、騙される確率も減るというわけです。