https://kakuyomu.jp/works/1177354054896887294/episodes/1177354054897035481第3話 「テレビで放送された特集」投稿しました!
*以下、本文より抜粋
「ボクシングでプロ入りは目指さないの?」
「正直興味が無いですね。アマチュアのボクサーでもプロボクサーより強い選手は一杯居ますし、どうせプロになるなら総合格闘技の方が良いですね。オリンピックに出場出来たらその後は総合格闘技をやりたいです」
「珍しいね。普通はアマチュアボクシングでトップに立ったらプロボクシングで世界王者を目指す物かと思っていたけれど?」
「オリンピックのアジア予選が突破できるか、世界選手権でメダルが獲れるレベルならプロの世界王者になるのは難しくありません。でも、それよりはもっと新しいチャレンジをしたいと思います」
「お兄さんが総合格闘技をしていたからやりたいの?」
これは事情を知らぬ女子アナウンサーにとっては台本通りの事務的な質問であったが、過去の経緯を知る者であれば、この質問がどれだけ勝子の心に突き刺さるか分からない者は居ないだろう。
中学二年生の少女はそんな悪意が込められた質問に返事を詰まらせたが、少し間を置いて答えた。
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