実はこっそりと街コンとやらに参加させていただいた。
街コンと言っても、合コンとかそういった類のものではない。
最近このエッセイも飽きられてきている頃だろうと思うので、少しでも伸びているうちに、色々宣伝とか、コスいことをしてみたくなった。
そんなわけである。
我が町には不思議な場所が存在している。
城址公園という、城跡を公園にした場所があるのだが、今ではこんな閑静な住宅街であるこの街にも、かつて城が存在していたことに大人になってから気づかされた。それはそのとおりだろう。城址公園とは銘打っているが、幼い頃はそれが城跡なのだということは教わらなかったし、第一城はない。
唯一あるのは、門である。
実は、その門というのが厄介な場所である。
それは、先ほど申し上げた「不思議な場所」の正体なのだが、ここでは奇妙な体験をする人の話が後を立たないらしい。
ある日、その人がバイクでその門の近くを通りかかろうとしたとき、妙に身体が重くなったという。身体に、得体の知れない何かがしがみついてくるような感触がして、思わずブレーキをかけようと思ったそうだ。
ところが、そのブレーキも思うように聞かなかった。
アクセルを緩めようにも、硬直した身体がそのハンドルを離そうとしなかった。
見ると、その腕に、自分のものとは違う、別の何者かの腕が重なっているようだった。
その人は咄嗟に全身に力を込めて、これでもか、というくらい叫んだ。
そうすると、それまで全身を覆っていた寒気やしがみついてくるような感覚は消えたらしい。
翌日、再びその公園にある門の近くを通りかかった時、その人は見つけてしまったらしい。
おぞましく表情が歪んだまま、亡くなった人を。
ちなみに、この話は近所の床屋さんが僕の頭をバリカンでカットしながらしながらしていた話なので、本当かどうかは知りません。
とにかく、それほど不思議で神秘のベールに包まれた町であることに変わりはない。
僕は今日も、この街を愛してやまなかった。
それにしても・・・最近、左耳だけ耳鳴りがするのが止まらない。
これが心霊現象なのか、体調が悪いのかが気になるため、今日も執筆は進まなかった。
ところで、街コンに参加し、地元の街についてエッセイを書いてみたのだが、どうだろうか。近くに住んでいる人は、僕の見立てがあっているだろうか、ぜひ確認していっていただきたい。
***あとがき***
このエッセイの方向性が間違った方向に行っていないだろうか。
そればかりが心配である。