男は、剣を求めていた。
剣といっても、妙な隠語のことではない。
心に武器を持つとか、そのような詩的な意味でもない。
本当に剣が欲しかったのだ。
しかし、これがどうしても手に入らない。
手に入らないものほど、余計に手にしたくなるのは人の性(さが)である。
現代で剣を手に入れるにはどうしたらよいのだろうかと考えた。
とりあえず、今日日、どんなものも揃う、どんなものも安いと噂の某ディスカウントショップへと足を運んだ。
そのディスカウントショップとは、いわゆる、ド、ド、ド、なんちゃらという店である。
最近のディスカウントショップはすごい。コスメから、お菓子から、ミニ四駆まで手に入る。こんなにも素晴らしい品揃えなのだから、さぞかし剣も豊富に取り揃えているのだろうと思った。
男は、男子の心をくすぐる、あの売り場へと足を運んだ。
しかし、探せども探せども、剣は見当たらない。
どこか岩場に刺さっているのだろうかと、台座を探しても、腹筋をしたりする台座しかない。
困り果てた男は、とりあえず腹筋をしてみた。
厳しかった。こんなにまで腹筋が衰えてしまったのかと、嘆き、そして悲しんだ。バランスボールにも乗ってみたが、結果はプルプルと震える足があるばかりである。
通りすがる女の子がこちらを見て笑っている。
こんな姿を見て笑うより、大真面目におもちゃ売り場で剣を探している男の姿を笑ったほうがいいのではないだろうか。
最近の若者はどうかしている。
そもそも、こんな筋力では、まともに剣すら震えないではないか。
ディスカウントショップの、無言の圧力が、男に迫っていた。
とりあえず、焼き芋がホクホクで美味しそうだったので、焼き芋を買って帰った。
焼き芋で口の中を火傷したので、今日も執筆は進まなかった。
追伸;やはりこの近況ノートを作品としてあげてみては、という意見が寄せられています。
お伺いした作家様のページでも近況ノートを褒められております。
とても嬉しく思います。
作品の方は・・・どうなっているのでしょうか(´;ω;`)
・・・それはどうでもいいことなのですが、このままだと普通に図に乗って作品として上げてしまいかねません。
コメントクレクレみたいなことをしてしまうのであれば、あと数人くらいに作品にしてみては的なことを言われたら上げてみようかと思います(何
まぁ、万に一つもないでしょう。