なんと民主党が上院維持。
下院も負けはするが、互角の戦い。
ありえないことが起きた。
ここ数十年の中間選挙では、大統領1期目の中間選挙はほぼ大敗するトレンドが通常だったが、支持率がこれだけ低く、インフレ対策も失敗していると目されているバイデン政権に、「YES」の評価が下った。
大統領選挙の時もそうだったが、民主党の作戦としては相変わらず、「郵便投票」に重きを置いた様子。
つまり、投票所の投票には共和党が多く、郵便投票は民主党、の仕分けができていたらしい。
実際、選挙では投票場に列が並び、機械がこわれたとか、人が足りないとか、の理由で待ちきれなくなった有権者が帰ってしまう現象が大統領選と同じく、起きた、らしい。
さてこうなると、選挙前に噂されていた、バイデン政権のレームダック化は今のところ、起きそうにない。
つまりはこれまでの路線、外交路線が維持されることになろう。
ただし、予算については下院に議決権があるので、これまでのようにじゃぶじゃぶの財政政策はできない。
アメリカの株価はそれを織り込んで、すなわち共和党が勝利することを目論で上昇していた向きがある。
ただ共和党が辛勝だった場合、反トランプであるマクロネル上院議員が党議拘束のない、民主党案に賛成し結局、予算が若干のハードルはありつつも予定通り通過する可能性もある。
日本への影響としては岸田総理の中国批判発言であろう。
バイデン、ひょっとして2期目があるかもしれない、と日本官僚が保険をかけたのだろう。
この結果に胸をなでおろしているのは、より悪い結果にはならなかった、と見た、習近平だろう。
翻って、ロシアにとってはトランプ派が消退し、意気消沈だろう。
中露は刎頸の仲と呼ばれるのに、外交では対立。
世界は複雑怪奇だ。
この辺もアメリカの華麗なる外交政策かもしれない。