「フシュ~ッッ、スゥ~ッツ、ハアァッッ~……」
男の呼気が周囲の大気を固めていく。
張りつめた空気が男の呼吸によって、ピシッと凝固していくようだ。
さらに数度。
男は息を吸い、そして体内を駆け巡った空気を慎重にかつゆっくりと体外へ押しだす。
男の吐き出す息は、緊張感を解くことなく、姿勢を正したまま男の前で整列しているかのようだ。
「クシュッッ~……フゥ~ッッ」
大気を振動させ、男の気合いが、弓の弦が限界まで引かれたように止まった。
「ハ~~~ッッ!!、キエエェェ~~イィッッ!!」
男は両足で踏ん張っている大地さえも真っ二つに切り裂くかのような声を上げた。
…………ぷっすんっ…………
俺は聞いた。
板一枚をはさんだ隣りの大便用トイレで、男がひりだした音を。
かわいそうに、よほどひどい便秘だったのだろう。
空音は間違いなく“ ミ ”を伴っていなかったようだ。
つらいよなあ、便秘って。
ハッ!
わたくしは昼寝から目覚め、「近況ノート・200回記念」で前回の「タクシー1」の続きを書こうとカクヨムさまにログインしましたところ、ちょっと待って!
ど、どなたですの! 勝手に200回目を書かれたのは!
しかも、わたくしがご法度としております、下ネタなんて!
はは~ん、わかりましたわよ。
このような不埒な真似をなさるのは、ひとりしかおりませぬ。
こらっ! おいっ! 守護霊さま!
もうっ、まったくぅ、わたくしが寝ている最中に自動書記はやめてくださいまし!
なにが便秘よ!
猟奇ならまだよしとしましても、かようなお下品なお話は金輪際おやめくだいまし!
はあ~っ、わたくしは大きなため息を吐きながら、カクヨムさまをチェックいたします。
あ、「明日へ奏でる草笛の音」へレビューをいただいております!
銀鏡 怜尚 さま、
大変ご無沙汰いたしております。行楽の秋、いかがお過ごしでございましょう。紅葉よりも拙作をご覧くださり、誠にありがとうございます!
鳥肌ものだなんて、嬉しい♡ 今作はぶっ飛んだキャラは出ませぬ。むしろスタンダードな短編でございます。つばきと言えば猟奇、でありながらあえて普通のお話に仕上げてしまいました。ちょっぴり反戦などを散りばめまして♪ こちらこそありがとうございます! 熱いレビューに頬を染めて、斜め下に目線をはわせております。心より御礼申し上げます♬
「タクシー2」、またの機会にこっそりと公開させていただきとうございます☆