「今年も見事に咲いてくれたわねえ。やはり日本人には、桜の花を愛でる心が遺伝子に組み込まれているんだわあ。
はあっ、美しい」
閻魔さま、いえ、イリアママはオネエさん座りでゴザに腰を降ろして桜の木々を見上げております。
「え~っと、イリアママって日本人でいらしたの?」
わたくしは向き合うように座っており、素朴な疑問をぶつけてみました。
「あら、そうよ。彫りが深くて、こう鼻筋が通っているから、西洋の血が混じっているかななんて思っちゃったのかしら、つばきちゃん」
「いやっ、どこからどう見てもアジア人特有のお顔立ちかと」
「うふふっ、よくお店でも言われるのよ。ママのご先祖はおフランスの貴族かなんてね」
どちらかと申せば、バイキングの子孫ですわよね。そのモジャモジャのお髭面は。
「ささ、つばきちゃん。ワタクシが精魂込めて作ったお花見弁当よ。ご遠慮なく、たぁんと召し上がれ」
イリアママはショッキングピンクのタンクトップからのぞく、筋肉隆々の腕を左右に広げられます。
目の前には、それこそ高級料亭にオーダーしたかのような豪華絢爛なおかずが、幾つものお重に並んでおります。
確かに美味そうなのでございます。しかもゴザには「超絶美男子」なる大吟醸酒の一升瓶が五本置かれております。
いったいどこの酒蔵から取り寄せたのでしょうか。
イリアママは取り皿に箸で取り分けてくれております。もちろん小指をお立てになって。
わたくしはあらためて桜の木々を見上げ、周囲に目を向けます。
大勢のかたがあちこちでドンチャン騒ぎの真っ最中でございます。
ございますが、人間はわたくしをのぞいてひとりもおりませぬ。
だって、ここは賽の河原よ。
鬼や亡者や得体のしれない化け物のみなさまが、飲めや歌えやの大騒ぎ。
わたくし、賽の河原にもこうして桜並木があるだなんて、初めて知りました。
「ワタクシたちの健康とシアワセを願って、カンパ~イ!」
イリアママは紙コップについだ「超絶美男子」を一息で飲み干されます。
閻魔さまの健康と幸せって、いったいなんでしょう?
イリアママがお手洗いに行ってる間に、カクヨムさまを素早くチェックいたします。
あ、「みかんをのせた、もっちん」にレビューをいただいております!
秋山機竜@「サルのウキ助が大冒険」完結 さま、
どうも初めまして! この度はご多忙の中、わざわざご覧くださりまたレビューまでいただきまして誠にありがとうございます!
とても懇切丁寧なレビューを頂戴して、嬉しい♡
日本昔話のような風情はありましたでしょうか。たとえ何年経ても変わらぬ友情なんてものが描けられればな、その想いをこめております。過去と現代の行き来が、わかりにくかもしれませんけれど。
心より御礼申し上げます♬
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!
黄間友香 さま、
友香りん、お忙しい中お目通しくださり、またレビューまで頂戴し誠にありがとうございます!
素敵、だなんておっしゃってくださり、嬉しい♡
童話らしくない描写、さようでございますの。現代ドラマでもファンタジーとも少し違うかなあ、と悩んだ末に童話といたしました♪
ほっこりしてくだすったら書き手冥利につきます。
心より御礼申し上げます♬
あ、「カクヨム・パラレル・ワールド」にお★さまをいただいております!
さつきまるさま、
どうも初めまして! 関川さまにはいつもお世話になっておりますの。わざわざご覧にお出でくださり、また素敵なお★さままで頂戴し誠にありがとうございます!
心より御礼申し上げます♬
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!
あ、「ひねもす漫研、オタクかな」にお★さまを頂戴しております!
さつきまるさま、
こちらまでお目通しくださり、またお★さまをいただけて、つばきは舞い上がっております!
心より御礼申し上げます♬