今日は少し気取りまして、ワンピースの上に、ショールカラージャケット風ボレロを羽織りましての、お出かけです。
町内にございますお店を、予約いたしておりますのよ。
あのおフランスの伝統あるレストランガイドで、二つ星の評価を得ておりますお店。
ですから早くから予約いたしませぬと、お席が確保できませんの。
商店街から少しはずれた、閑静な住宅街にお店はございます。
ヴィクトリア様式の煉瓦造りの外観が、華やかな演出をしてくれます。乙女心をくすぐりますわぁ。
洒落たオールドウッドのドアを開けますと、食欲をそそる香りがわたくしの鼻孔をくすぐります。
「いらっしゃいませ、高尾さま」
モーニングをビシッと着こなされた給仕長さまが、恭しくお出迎えくださるの。
すでにほとんどの席は満席。皆さま歓談されながらお酒とお食事を召し上がっておられます。
「こちらのお席でございます」
給仕長さまは壁際のテーブルへ、わたくしを案内してくださいました。
「先にお飲物を、おうかがいいたします」
「そうですわねえ。今日は何がお薦めかしら」
「はい、それでございましたら、スペイン産のピンティアの赤、などはいかがでしょう。
2007年物でございますが、果実味とボリューム感溢れる味わいが口中に広がり、奥深い甘味に加えまして、ミネラルやビターチョコレートのほろ苦さも感じられます」
給仕長さまは手にしたメニューをわたくしにお見せくださりながら、にこやかに解説されます。
上着襟元の、ソムリエ金バッチは伊達ではございませぬ。
「あとご存じのように、お食事のメニューはございません。当店のオーナーシェフが本日到着いたしました厳選素材を、お任せで」
「ええ、存じておりますわ。楽しみですわねえ」
給仕長さまは慇懃に頭を下げられると、奥にございますキッチンへ向かわれます。
しばらくしまして、ワインボトルを厳かに手にいたした給仕長さまが来られました。
テーブルのワイングラスに、鮮やかなお手並みでワインを注がれます。
わたくしは唇を湿らす程度に試飲いたしました。確かにオトナ向けの優雅な香りが鼻を抜けていきます。
キュルキュルッと、わたくしのお腹が派手になります。お腹減ったわ。
トレイにお料理を乗せ、給仕長さまがバックヤードから出ていらっしゃいました。
「お待たせいたしました。本日のシェフお任せでございます」
音もなくテーブルにソーサーが置かれました。
「本日は、鹿児島から取り寄せました、『紅はるか』でございます。別名『紅蜜芋』と呼ばれております。糖度は五十度を超えております。
また焼き石として使用いたします戸室石(とむろいし)は、石川県金沢市東部の医王山で採集された一級品。
これは遠赤外線の放射率が高く、効率よく素材を焼いてくれます」
わたくしはすでに給仕長さまの説明を半分聞き流し、お皿の上に置かれました大ぶりの焼き芋を、切れ長二重の目で凝視いたしております。で、でかい! でも美味しそう!
「では、ごゆっくりお召し上がりください」
給仕長さまが席を離れるやいなや、わたくしはテーブルに置かれたまっさらな軍手をすかさずはめました。
焼きたてのお芋は熱うございますゆえ。
ええ、ここは焼き芋専門店なのでございます。
オーナーシェフは屋台から始められ、今ではこのような立派なお店を経営されておいでです。
ただ、いまだにキッチンでは野球帽にジャージ、年季の入った前掛け姿で毎日お芋を焼いておられるそうです。
やはりこれからの季節は、焼き芋はかかせませんわねえ。
食後に薫り高いお紅茶をいただきながら、カクヨムさまをそこはかとなくチェックいたします。
あ、拙作「面妖な金属男」にレビューとお★さまをいただいておりますわ!
織田崇滉 さま、
織田先生~~っ、超ご多忙の中ありがとうございます~!
さりげなく散りばめましたウンチクをご発見なさるなんて、さすがでございます♪♪ おっしゃいますように、『魔陣幻戯~』に登場いたしますキャラの紹介になってしまっており、お初のおかたには、「?」なお話であったかもしれませぬ。長編をお読みいただきたいための姑息な手段、先生にはお見通しでございましたのね。それでも褒めてくださる部分をお探しくだすって、嬉しい♡ お★さまは幾つであっても、ご覧いただいたことがつばきの向上心をアップさせてくれます。
心より御礼申し上げます♬
関川 二尋 さま、
いつもご愛顧賜り、誠にありがとうございます! 連載をお抱えになりながらもお目通しくださり、つばきは大感激でございます♡
望外なレビューをいただき、つばきは切れ長二重の目をふせながら照れております。いえ、本当に照れておりますのよ。
わたくしのキャラクターたちが集結し、梁山泊……確かに得体のしれぬ不気味な百鬼夜行でございますわね。うふふ♪
テンションの高い作品だなんて、乙女心をくすぐられるのがお上手ですわね。でも嬉しい♡
心より御礼申し上げます♬
眞実さま、
どうも初めまして! この度は年末のお忙しいさなかに、わざわざご覧くださり、またきらめくお★さまを頂戴いたしまして、誠にありがとうございます!
物語の性質上、わたくしは猟奇ストなどと勝手に名乗っておりますのですけど、実像はいたって普通の、ちょっぴりパラノイアちっくな乙女でございます。うふふ♡
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
心より御礼申し上げます♬
藤田アシシ さま、
わたくしの盟友アシシさま! 今や下ネタ部門を統括される大御所でいらっしゃるのにも関わらず、ご覧くだすって誠にありがとうございます! ややもすると勝手に暴走して、物語を紡いでしまうわたくし。その点をご理解くださっていて、嬉しい♡
ああ、けして『魔陣幻戯~』にお誘いするつもりで今作を描いたわけでは……ちょっぴり、ございます。おほほほっ♪
でも年末のお忙しい時期でございますゆえ、お正月のテレビにお飽きになった時にでも、と軽くジャブを打つ狡猾なつばきでございます。
心より御礼申し上げます♬
夕日 ゆうや さま、
ご無沙汰いたしております。この度はご多忙の中、拙作にお時間をさいてくださり、誠にありがとうございます!
削除だなんて、とんでもございませんわ。ご覧くだすった証を克明にレビューいただいておりますもの。つばきはとっても嬉しい♡
サイコパス度合いが、やや薄口になってはおりませんでしたでしょうかしら。 R15指定しなくてもいいように、ちょっぴりモードを下げて描きましたゆえだぴょ~ん♪
心より御礼申し上げます♬
ま、拙作「明日へ奏でる草笛の音」にレビューを頂戴いたしております!
悠月沙霧さま、
この度はお忙しい中、わざわざご覧くださり、また素敵なレビューを頂戴いたしまして、誠にありがとうございます!
わたくしの、唯一 “ まとも ” な物語でございます。自身ではすべてのお話はまともであると認識いたしておりますのですが、新作を描けば描くほど、どんどん常識から離れていっているような……
心を震わせて、などとおっしゃってくだすって、嬉しい♡
他のお話は、違う意味で心が震えるらしゅうございます。うふふ♪
心より御礼申し上げます♬