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同題異話 短編『鯨よりも深く』から「ものがたりの糸口」について想う

グッドイーヴニング、つるでございます。
豪雨災害があちこちで見受けられますが、みなさま、大丈夫でしょうか……

さてさて。
もう数日経ってしまいましたが、短編『鯨よりも深く』を公開しました。
現代ドラマです。

『鯨よりも深く』
https://kakuyomu.jp/works/16816452221487005352

こちらは、夢月七海様の自主企画「同題異話」の
七月のお題にあわせて書いたものです。
(ようは同じタイトルで違う話を書こうという試み)
つるは、こちらの「同題異話」企画には初参加。
https://kakuyomu.jp/user_events/16816452221301566685

思った以上の方に読んで頂いて、ありがたいかぎりです。
レビューも頂きありがとうございます……!

つるの自己分析では、つるが書く作品って2タイプあって
ガツンとテーマ性があるものと
(『ディ・ア・レ・スト』や『虚空の書架』はこっちのタイプかな、
それぞれ「戦後とは」・「歴史とは」というテーマに沿って書いたつもりです)
そうでなくて、ただただ、人の感情の捉えどころのなさや刹那を書きたいものが
あると思っているのですが、『鯨より深く』は完全に後者ですね。
「……で?」と言われてしまいそうなストーリーでも、曖昧な人間の心の輪郭みたいのが、読んだ方のこころに現われたら良いなと書きながら思っていました。

そう考えるとテーマ性のほうは長編向きで、そうでないほうは短編向きなのかな。
ああ、そう考えるとちょっと次に取りかかりたい長編の手がかりが見えるような。

話を『鯨より深く』にもどすと、読んでない方には少しネタバレになるのですが
壁に浮かぶ鯨、というモチーフは実はつるの日常ではよく見かける光景です。
というのもつるの周りには絵描きの方が多いのですが、
なぜかそのなかでも、鯨をモチーフに、しかも空を飛ぶ鯨を好んで描く方が多い。
なのでつるの家の壁にも何枚かそういう絵がありまして。
というわけで、同題異話のお題を見たとき、最初にイメージしたのがそれでした。
それでああいった話になったと。裏話ですが。
(画像はリビングに貼ってあるポスター。山口瑛未さんというイラストレーターのかたの絵です)

そう考えると、物語の糸口って日常に溢れているものですね。
今回は「決まったお題」→「日常の光景からストーリーを掴む」という流れですが
その逆からストーリーを思いつくことも、できそうだし。

その訓練をちょっとずつしていけば、
思いつきだけではない作品の生み出し方もできるようになれそうです。
先に書いたテーマ性のあるもの、そうでないもの、ということにも絡みますしね。

そしてなによりも、
ここのところようやっと短編ですが
新作が書けるようになってきて嬉しいつるです。
長編の構想もいいけど、
しばらくはこうやって焦らず粘ろうという気持ちになれました。
よきことです。人間、穏やかな心持ちでいられるのが、いちばんです。

つるでした。

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