https://kakuyomu.jp/works/1177354054887344842/episodes/11773540548873744502011年、東日本大震災の年に書いたやつです。
わたしは当時神奈川県に住んでいましたが、3.11のアスファルトが波打つような揺れと陸を覆う津波の映像など東北を襲った災害を忘れる事は出来ません。
その頃に考えてた事や感じた事を書きました。
今思うと過剰な自主規制の流れに私も乗っていたのでだいぶ濁して表現していますね。
ちなみに、登場人物の夏目は実在の友人がモデルになってます。
その友人が描いた漫画とリンクさせている部分があるのですが、漫画を読んでないとわけが分からない内輪用なので今回、カクヨムに転載するにあたってはカットしました。
以下がカットした部分です。
ピーッ
薬缶の笛の音で起こされた。
Tシャツが汗ばみ不快だ。
ヒデヨシがおはようのほおずりをしてきた。
僕は、猫アレルギーの恐怖に震えながらヒデヨシの背中を愛おしく撫でる。
「今日は茶スパですよ」
と、友人が永谷園のお茶漬けのもとを振りかけたパスタにお湯を注いで、キッチンから出てくる。
「やっぱりな」
聞き覚えのある声が、耳元で囁き僕は、また水の中に放り込まれた。
「ああ、やっぱりだ」
僕は優雅に泳ぐ海月に手を伸ばしながら言った。
以上です。
ヒデヨシは犬みたいに人懐っこい猫でした