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一人称という厄介な代物

なぜか、一人称で小説を書く人が多い。

いわゆる日本の純文学によくある私小説風作品が
その原因の一端だと思います。
ですが、言いたい。
とても言いたい。

一人称小説というのは、
書くのも読むのも激ムズなのです。

かくいう私も、いくつか一人称で書いてはいますが、
成功したなとか上手くかけたなと思うものはほとんどないです。
あったとしても、主人公としての一人称というより、
むしろ脇役としての一人称を書いている気がします。


難しさの理由として、

視点の操作ができないこと、
読者の主人公に対する共感を軸にストーリーを進めがちなこと
(あるいはそうせざるを得ないこと)、
主人公が作者の自己投影に見えてしまうこと
(たとえそうでなくても、そう見えてしまうことがある)。

などがあると思います。
三人称が自然に乗り越えられる点を、
一人称はどうしても初めから問題として抱え込んでしまう。
しかも、物語を左右してしまうようなレベルで。
それを上手に乗りこなせない限り、
一人称小説は成功しません。

それでも一人称で書いてしまうのは、
小説には自己表現という側面があるからなのでしょう。
自己表現。奇妙な言葉です。

嫌だ。一人称嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だー
っとなりながら、今日も一人称で書いています。


そんななかで、
表現される自己、すなわち私とは、
いったい誰のことなのですか?
クッソ厄介だあああ

4件のコメント

  • すごく分かります!!
    一人称で掻き始めたは良いけど、それだけではカバーできないシーンが出てくる。
    私は初心者だから余計難しいと感じるのかもですね。三人称ですら難しい……。小説の書き方を確認し始めると、私の表現は全て間違っているようにすら感じられますよ(ノД`)・゜・。視点の切り替えはタブー……。
    言い出したら何もできなくなりそうなので、自己流。分かればいいじゃん。感じればいいじゃん。それが通用すると信じますよ🍀🍀
  • コメントありがとうございます!

    そうなんですよね……。
    視点の制約に、読者との距離感にと、
    一人称には難しさがてんこ盛り。

    確かに読者に理解してもらえるならば、
    形式や文章は自由に
    好きなように書けば良いかなとは思います。
    (が、やはり難しいです……)

    とりあえず今は、
    自分の書く力をちょっとずつでも
    洗練させていくしかないのだなあ
    と思っている次第です!
  • 初めまして、くまで企画と申します。
    先ほどは遊びに来てくださり、ハートやコメント、
    本当にありがとうございます!

    近況ノートにとても共感してしまいました。
    後ほどゆっくり作品も読ませていただきます。

    人称、視点の難しさは本当にありますね。
    今恋愛シリーズやってますが、主人公視点だと
    伝えられる情報が限定されてしまい
    それが良い時と本当に厄介な時があり……
    禁断のおまけエピソードとして他人視点で補完用に
    現在投稿しています。

    数字を追いかけてしまうのもよく分かります。
    ジャンルによって伸び率も違うんだなと
    最近ようやく逐一確認しなくなりました。

    長々&再投稿失礼しました。
  • くまで企画さん

    初めまして、testtestです。
    こちらこそ読ませていただきありがとうございます!

    そうなんですよね。
    読者に対してどのように情報を開示するか、
    悩まされます(そして横着して雑になる……)。
    おまけエピソードやスピンオフはありだと思います。
    でも、できることならそれなしで完結したいんですよね……。

    数字は今でも追いかけ中です!
    それが目的化しないようにとは思っていますが、
    評価軸の一つとして活用しない手はないな、と。

    ただまあ、最終的には、
    ただ良いものが書けるようになりたい、
    と、それだけなのですけどね。
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