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完結しました→『触手研究家(自称)の俺と百合好き(秘密)の妹が触手に同時転生して女の子(例外有)を幸せにする~職種希望欄は触手希望欄だった!?~』

 まず初めに、完結までお読みいただきありがとうございました。念のために申し上げておきますが、作中作オチ『ではない』ことは、ご理解いただけましたよね。いわゆる、『俺たたエンド』で、俺達の戦いはこれからも続いていくという終わり方です。あえて回収していない伏線も多々あります。シュークンがゆうちゃんをすんなり受け入れない理由とか、ゆうちゃんがシュークンの心をなぜ読めるのか、そしてそれをなぜ直接確かめないのかとか。しかし、いずれも推察できる範疇ではありますね。
 本作品では、初めにそれを思わせておいて、実は違うみたいなことは、これまで何度もありました。まず、タイトルからして触手モノなのに、中身は笑いあり涙ありの推察小説であったり、第一話冒頭で無駄な叙述トリックを使ったり、人物で言えば、ほとんど全員が第一印象と異なっていたり、状況で言えば、姫の部屋に『魔王』が現れたりと様々です。特に、『魔王』については、皆様も少し驚かれたのではないでしょうか。
 しかし、ここまでお読みいただいた皆様であれば、期待外れだったり、不快に感じることはなかったと私は思っています。なぜなら、『この登場人物なら、こうなるよね』と自然に思える展開だったり、個性だったりしたはずですから。私自身がみんなを見ていて、もどかしい気分にならないんですよね。『そこは、もっとこうしろよ』と思うことがない。全てが論理的に説明されているからでしょう。『それ大丈夫か?』とふと思っても、必ず説明される。緊張感があるシーンでも、明らかな安心感がある。それは、主人公だから、神に愛されているからというメタ的な理由ではなく、あらゆる想定の下で動いていて、それが事前に説明されているからです。
 その長い説明を読むのが面倒な気持ちも、よく分かります。しかし、そこは二周目以降での理解を推奨します。一度読んでいるから理解もしやすいですし、そうすると、また違った感想になると思います。伏線が多い作品の醍醐味でもありますね。だからこそ、自然に二周目を読むことができます。リオちゃんが一つの料理で様々な味を引き出すように、本作品も読む度に別々の面白さを感じられたらと思います。
 さて、今後もし続きを書くとしたらですが、作中でも今後の展開として挙げられていたように、正のクリスタル陣営と負のクリスタル陣営との戦い、『天才同士の世界最高峰知能バトル』をご覧いただけることでしょう。天才同士と言っても、片方は『真の天才』イリスちゃんですね。『真の天才同士』ではないところがミソです。勝敗は見えているかもしれませんが、私も書いてみたいです。ショクシュウ村の現代知識無双による急成長も気になるところです。シュウちゃんがこちらの世界で触手の存在を知られずにどのように活動するのかも書きたいですね。向こうの世界でバレるのとこちらの世界でバレるのとでは、リスクが大違いですからね。
 そういう意味では、『俺たたエンド』であるにもかかわらず、満足感と期待感を得られるのは、ひとえに登場人物がこの先どのように動いていくのかを想像しやすいからだと思います。本作品に求められているのは、全く先が読めない展開ではなく、展開を登場人物が先読みする中で、どのような想定がされ、どのような論理的な説明がなされ、魅力的な登場人物の感情の動きをどのように描写するのかではないかと私は思っています。
 と言うより、私がそういう作品を読みたいのです。『不自然にもどかしい気分にさせるなよ』『この先に何が起きるか想定しておけよ』『もっと論理的に説明してくれよ』『不快な味方を入れるなよ』『感動するところは感動させてくれよ』『悲しみや死について真面目に考えてくれよ』『布石も伏線も入れて、ちゃんと丁寧に回収してくれよ』『意味のないシーンを入れるなよ』等の全てを解決してくれる作品ですね。
 今後、何かしら書くとしても、これまで述べてきた通りの作品となることをここに誓います。それが、皆様のご期待に沿ったものであれば幸いです。
 そして、皆様とまた会える日を願って、創作活動を続けていきたいと思います。以上、兄妹触手転生の活動報告でした。

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