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海本読記 その7

暑すぎないですか?(挨拶) クーラーなかったら昼間とか冗談抜きに身体が溶けてしまいそうで、文明の利器の存在に感謝してます。本当にありがとう、東〇……(うちのクーラーが東〇製なのか知らないけど……)

さて、今月は読んだ本三作品の感想を読書ノートして書いていきます。


一冊目:『幼年期の終り』アーサー・C・クラーク著 (早川書房)

一言で言うなら「最高人外と人間のLOVE小説」です。初見時、SFの金字塔ってネット評判を見ていたので、正直「鬱系の話かなー」と身構えていました。宇宙人に人間が虐殺される系の物語なのかなーと思っていました。

それなのに……それな……何!? 「悪の組織(?)に捕まったストルムグレンくん(主人公の男)を助けに来るカレルレン(宇宙人)」とか、カレルレンくんのこと好きすぎるストルムグレンくんが「俺が死んだら、友であるあいつに俺の墓参りに来てほしい」とか惚気てくるの、マジで何!? 

本当に昔の金字塔小説か? ってオタクの気持ち悪い声を出しました。誇張ではなく、マジでこんな私に都合が良すぎる「癖」な関係性があっていいんですか!? って大興奮しました。マジで昔の作品とは思えない、最高人外人間の関係性LOVE小説でした。最高……(感嘆)


二冊目:『月と六ペンス』サマセット・モーム著 (新潮文庫)

タイトルだけ知っているなーという気持ちで買った小説だったんですが、「奥さんってもしかして異世界転生者?」って本気で笑いました。

ざっくりあらすじを言えば、世間的にも本人たち的にも仲の良い子持ち夫婦の内、夫が突然失踪します。その理由が「は? 絵を描きたいからだが?」みたいな理由なんですよね。そうなってくると、まぁ働いていないし子どもも残された妻はどうやって生きていくねん……ってなるじゃないですか。

少しずつ妻の精神が壊れていって、最後には発狂しちゃうパターンなのかな……と苦虫を噛むような表情で読み進めていたんですよ。それなのに、あの……「夫から見放された私ですが、チート人脈を駆使して子どもたちと一緒に悠々自適に暮らしていきます!」展開になったのマジ? 

いや物語の主軸がカスの夫なので妻が重要視されないのはまぁそうなんですが、そんななろう系小説みたいな処理の仕方があるんだって笑いました。タイトルの意味最後まで分からなかったけど、結構面白い話でした。


三冊目:『The indifference engine』伊藤計劃著 (ハヤカワ文庫)

これもう私が語る必要がなくないですか? ってぐらい最高の短編集です。個人的には表題作の「The indifference engine」と「フォックスの葬送」が好きでした。好きだったけど……私なんでメタルギアソリッド一作もやってないの!? って心底後悔しました。絶対面白い作品じゃん、メタルギアソリッド……。

PS5を持っていないのが本当に悔やまれるんですよね。死ぬまでに一回はやりたいなーという気持ちになりました。……ぐらいの感想しか言いようがなくないですか!? 

前者の「The indifference engine」はそれ個体の話なのでまだ話せますが、めちゃくちゃ「好き」……いや「好き」……細胞レベルで「好き」だったんですが、なんか細胞に馴染みすぎて「どこが好きか?」という言葉が出てこないんですよね。教室で殴り合っているシーンが「好き」……最後の教師を〇〇するシーンが「好き」とか、漠然とした「好き」はあるんですが、全部が好きすぎて、マジで、言葉が出ない。でも本当に読んで欲しいなーと思った作品でした。本当に良かったです。



さて、今回の海本読記はここまでです。来月までに熱中症で死ななければ、その8を書くことができると思います。生きていたら良いね、本当に……。

それでは、また。

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