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雑多で緩めの読書ノート(仮) その3

 近況読書ノートその3です。その3です。それ以上でもそれ以下でもある読書ノートです。今回読んだのは(というか最近は映画視聴ばっかりで読めていないんですが)二作品です。

 一つ目は今村夏子『むらさきのスカートの女』。前々から読みたい読みたいと思いながらも読めていなかった話なのですが、怖い。村田沙耶香『コンビニ人間』を読んだ時も思ったのですが、もしかして、芥川賞に選ばれる作品って「狂気」がどれだけ含まれているのかが選定基準なんですか。この狂気がむしろ心地良かったりするんですが、それにしても面白かったです。常時「えっ、そこの解説まだないの?」という不安感に晒されていたのが、うぉとなったので。

 二つ目は森絵都『風に舞い上がるビニールシート』。これは無意識に手に取ったので読みました。読んだ……これ2006年なの、嘘でしょ。陰キャ書くの上手すぎるでしょ、と読み終わってから叫びました。短編集なのですが、特に「守護神」が陰キャの解像度が高くて良かったです。高すぎるし、男女の微妙な距離感が最高すぎて叫んでしまった。表題作の『風に舞い上がるビニールシート』も面白かったんですが、これは小中学校の推薦図書に出ている感じのストーリーだ……という感じでした。好きな人は好きだと思う。ただ、私は陰キャなので「守護神」で盛り上がりすぎてしまい、表題作までテンションが持たなかったので……。

 今回、本当はあと二冊読んでいた(『日本SF短編50』のⅠとⅱ)のですが、好きだった作品が多すぎたし、単純に面倒なので割愛します。二つだけ挙げるとすれば、眉村卓「名残の雪」と山野浩一「メシメリ街道」が好きでした。二人とも購入するなり図書館で借りるなりしたいなーという気持ちで満ちています。山野浩一は絶対買いたい。家に置いておきたい。そのぐらい性癖でした。

 それでは、また。

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