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「Neuro‐Police」について


「Neuro‐Police」は、社会人になってから書き上げた数少ない小説のひとつです。
人生初のSF小説であり、人生初の9万字を超える長編でもある、いろいろな意味で挑戦的な作品でした。
故に、科学的な考察も足りずストーリーの辻褄も無理やり合わせている感があり、SF小説としては未熟なものだったと思います。
そもそも根っからの文系人間なので、SFは向いていなかったのでしょう。


なぜか、子供のころからSF作品が好きでした。
とりわけ好きなのが「攻殻機動隊」や「カウボーイビバップ」、「BLAM!」で、科学的考察なんか何も分らないのに楽しく見ていました。

数あるSFのテーマで特に心を引き付けられるのは、サイバーパンク、サイボーグ、アンドロイド、クローンといった題材です。

どうしてそういった題材に引き付けられるのかというと、『私』とは何か? ということを考えざるを得ないからだと思います。

例えば、SFの世界では肉体は意味をなしません。肉体のような物質的なものは、すべて人工物に取って代わられてしまうからです。この世で唯一であるはずの『私』の肉体も、機械やクローン技術で容易にコピーされてしまいます。
また、サイバーパンクの世界では、個人の記憶や人格すら頼りないものになります。ネットは人間の内面世界にまでおよび、絶対であったはずの人の精神まで偽造、改ざんされてしまいます。「私は私だ」と強く信じていても、その根拠となる記憶や人格は、誰かの手で作り上げられたものかもしれません。

そんな世界の中で、肉体にも精神にも依存することなく、『私』を保持するものは何か……という問いを内包しているのが、SFの面白いところです。

長々と書いた割には、言いたいことがうまくまとまっていませんね。
だんだん、自分が何を言いたいのか分らなくなってきました。
きっと私が『私』について、何も分っていないからでしょう。


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