※日々肉体がカタチを保てなくなっていき、精神が露出し、やがては霧散する、端から中身はなく、霧散することで内が外となり、私の世界が世界に溶けこみ、くるまれ、カタチを得ては、ふたたびの崩壊を待ちわびる。
751:【血の魔女と贄姫と屍牙姫】
2017年9月20日はマンガを四冊買ったぞ。じゅんばんに「血の轍:第一集」「魔女と野獣1巻」「贄姫と獣の王5巻」「屍牙姫1巻」だ。ちなみに昨日は「うらたろう5巻」とほか一冊をにゅうしゅ済みなのだ。まずは血の轍からいくぞ。ふむふむ。「悪の華」や「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」でお馴染みの押見修造さんの新作ではないか。いや、知っておったぞ。ここ数日立ち読み冊子を読んでからそのあまりのおそろしさに購入できずにおったのだが、けっきょく買ってきてしまったのだ。魔の引力おそるべしだぞ。イマもっとも手元に置き、目を逸らしつづけていたい作品なのだな。うん。つぎはえっとぉ、魔女と野獣だな。これは表紙買いしたやつでな、思ってたのとちょっと違ったけど、思っていた以上に準主役のオナゴが目つきから足癖から口までわるくてな、ぐっときたぞ。うん。ガシガシ蹴ってくる系女子、好きだぞ。つぎはだな、贄姫と獣の王だな。これはだな、魔法使いの嫁をマイルドにした感じの物語でな、いくひしは好きなのだ。ヒロインがな、カードでキャプターのさくらちゃんに似ていてな、はにゃ~んってなるぞ。恥ずかしいから言わないけどな。それでな、つぎはな、屍牙姫でな、これはいくひしおすすめのマンガ「スズキさんはただ静かに暮らしたい」の作者さん、佐藤洋寿さんの新作でな、「スズキさんはただ静かに暮らしたい」はもう、おねショタとおばショタの中間という、なんとも絶妙極まりないクライムホームドラマでな、2016年度いくひしイチオシで賞を受賞した「バイオレンスアクション」がお好きな方にはぜひとも読んでいただきたい物語なのだ。そんなマンガをつくった佐藤洋寿さんの新作が「屍牙姫」でな、さきにも述べた押見修造さんの「ハピネス」が好きなひとや「東京喰種」が好きなひと、あとはそうだなぁ、さいきんのやつだと「グレイプニル」や「食糧人類」が好きなひとにはいちど読んでみてほしいなと感じるな。あ、そうそう、一言でおすすめするなら「リアル姉なるもの」って感じだぞ。ちがうか。ちがうな。では!
752:【いちじるしい変化】
コーヒーにミルクを混ぜるところを想像してほしい。ゆっくりかき混ぜたときは、変化の軌跡が段階的にハッキリと観測できる。しかしミキサーで素早くかき混ぜると、一瞬で変化し、あとはもうどれほど激しく撹拌しても変化を見てとることは至難だ。ここ百年の社会の変化にも同様のことが言える。最初の五十年はゆっくりと変化し、その様相は段階的な移ろいを顕著に示した。さらに三十年をかけて変化は速度を増し、そしてここ二十年でかつてない速度で時代が変化しつづけている。あまりに目まぐるしいため、変化を目で感じることは至難だ。しかし確実に渦は回転数を増し、それを構成する分子を激しく流動させている。変化の速度が増すとき、時間の流れもまた加速する。
753:【表記の統一】
いくひしはほかの作家さんたちに比べると漢字をひらがなにひらく割合が高いように思います。たとえば「前」「時」「今」「人」や、接続語の多くはひらがなです。過去を意味する「前」は漢字ですが、方向を示すときは「まえ」です。瞬間的なズバリそこですの場合は「時」ですが、漠然とした期間を示すときはこのように「とき」とひらきます。同じ用法として「今」や「瞬間」もまた、任意のこの場面、というとき以外はひらきます。「人」や「彼」については、固有名詞に置き換えられる場合は、「ひと」「かれ」とし、不特定多数(またはモブ)を扱う場合には「人」「彼」にしていますが、作品によってはすべてひらいたり、もうすこし厳密に使い分けていたりします。「自分」もそうです。「この私自身」を意図するときは「じぶん」ですが、「私以外」にとっての我が身という意味では「自分」としています。たださいきんはすべてひらいていることが多いです。頭の働きがわるくなってきた証拠です。接続語においては、基本的にひらきます。例としては「ふたたび」「いっぽう」「けっか」「けっきょく」「じっさい」などですが、「飽くまで」「他方」「反面」「或いは」「仮に」など逆説にちかいものは漢字の傾向にあります。距離に関する事柄は「近い」ですが、「似ている」の意味合いのときは「ちかい」です。「続く」の場合は、基本的にはひらきますが、継続ではなく流れから~~した、の意味合いの場合は「続けて~~」にしています。会話文の周辺に「続く」が多いのはこのためです。「わかる」も用途によって漢字を使い分けています。判断できるの意味合いは「判る」、理解できるは「解る」、そして漠然と承知しましたの意味合いは「分かる」です。本当は解っていないのに、わかったよーというときは、「わかる」とひらいている傾向にあります、そこは厳密ではないかもしれません。文体やキャラによってひらく割合は変えてあります。もちろん単純に統一しきれていないケースもあるでしょう。読みにくいようでしたらすみません。
754:【新作情報】
新作を更新しました。「陰の薄いあのコの影になれたなら」です。少女たちのもにょもにょした関係をつむいだ物語です。百合です。あんまりラブラブコメコメはしていません。ラブラブチョメチョメもないです。多重構造ではない、王道の物語にしてみました。おヒマを無駄にプチプチしたい方におすすめです。次回作は雷獣と出会った少女のひと夏の冒険譚です。そのつぎが、とある科学者の手記となります。どれも女性が主人公ですね。なので短編のほうは男性が語り部になることが多くなると思います。あとはなんでしょうね。とくにお話しすることがないです。ふだん人と話すこともないので、そう、ホントに、おつかれさまです以外を口にしません。めちゃめちゃ根暗です。あれ、キミいたの?ってなるタイプ。陰キャというやつです。韻を踏める陰キャであり、下品に攻める淫キャです。文字を持たない文明、それはインカです。はい。新作更新したよー、のご報告まで。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884104981755:【波よいぬやCITY】
平成二十九年長月二十三日はマンガ三冊をお持ち帰りしました。「いぬやしき10巻」「CITY3巻」「波よ聞いてくれ4巻」です。いぬやしきは最終巻ということで、さびしーよーってなるけど、新たな物語がまたぞろ世に放たれるためのまえふりと思えば前向きに生きていけるのが暢気ないくひしのよいとこだ。CITYは「日常」でいちやく名を馳せたあらゐ けいいちさんの作品で、グランドホテル方式の群像劇じみていて、そのじつ極上の百合なのだ。思えば日常もヘンテコな百合要素が満載だったし、なるほど、百合眼鏡を曇りなきまなこに磨きあげたからこそ視える景色というものがあるものだ、となんだかエベレスト級の山々のいただきに立ったきぶんでおたのしみいただけています。なによりマンガの可能性を手塚治虫氏の延長線上でさらに高めているのは、ひょっとすると現状あらゐ けいいちさんで、ほかの作家さんと比べると頭ひとつ抜きん出ているのかもしれません、なんとなく。波よ聞いてくれはですね、なんどタイトルを並べても聴いてくれと打ってしまう。なぜラジオが舞台で聞いてくれなのか。それはおそらく、聞いてくれよーおねぇさんの愚痴をきいておくれ、という親近感を匂わせるためのたまものじみた演出なのだなー、と最新巻である4巻を読んで思ったのだとさ。出てくる女性陣、すべてが癖がつよくて個性的で、どれもタイプではあるものの、そばにいたくはない、そういうフウテンの寅さんじみた魅力があるよね。恋愛要素よりもやっぱり百合要素のほうがガンガン魅力ボルテージがあがりますし、今年はもう百合年で決まりですね、いくひしのなかで。ハイテンション情緒不安定マシンガントーク自己肯定感低い系女子が人気者になってほしいいくひしの願望がなんだか如実ににょきにょきしてくるそんな作品です。波よ聞いてくれ、おすすめです。
756:【余裕なし】
なんだか毎日本買いましたよーの日記並べてると、コイツ金に余裕あんなー、みたいな感想を持たれそうですが、ないですからね! 食費とか交通費とか、そういうのもろもろ削って、日々肉体の筋にくんに鞭打ちながら、魂の食事とかほざかれている本をご購入まっしぐらな日々なんですからね! 本なんか買わなきゃもうちっとマシな暮らしできてますからね! 本なんかだいっきらいだよー!
757:【ネタバレ】
いくひしはネタバレ大好きマンでして、ネタバレするよりもされるほうが断然まえのめりで好きです。なんだったらネタバレだけ見ておもしろーいってなれるタイプ、むしろネタバレのほうがおもしろいじゃんってなる。ネタバレってようは、おもしろいところのピックアップなわけでしょ? スポーツ観戦でもなんでもダイジェストでズバリそこだけを観たいいくひしさんですから、そりゃーネタバレが好きじゃないわけがない。ネタバレだけで編んだ物語、いつかつくってみたいです。
758:【気づいた】
あれ、ひょっとしてだけどいくひし、男の娘の出てくる物語、つくったことなくね?(あんだけ大好きなのに? え、どうした?)
759:【ガチ】
脳内シミュレーションしてみた結果、いくひしが男の娘のでてくる物語を編むと、ガチになる。女装から入って、男に興味ない、ただかわいいものがすき、というか、すきすぎてじぶんもかわいくなりたいぞってなってからの、メスイキ?なにそれ、えー女のコの気持ちよさを味わえちゃうのー、うそー、みたいなかーらーのー、おしりにゆびつっこんだらうんちついちゃったじゃーん、みたいなね。そこんところからまずははじめます。(読みたい?)
760:【編集者いくひし】
いくひしが編集者になったら、たぶん、作家なんて人間だと思わずに接するし、豚や鶏のほうがまだ定期的に生産物を提供してくれる時点でなにかしら管理しやすいし、作家の存在価値なんて家畜以下ですよ。冗談抜きで、作家なんてミキサーとしか思わないだろうし、こっちで材料投げて、あとは締め切りっていうスイッチ押して、素材ガリガリーのミックスジュースじゃー、ってな具合に、日々新鮮ジュースを搾ることに躍起になると思います。世にそんな編集者さんはいませんが、すくなくとも、いくひしが文芸や漫画の編集者になったら、そういうふうな価値観で仕事をすると思います(なぜならいくひしはクズだから)。じっさい編集者でもないのに、いくひしはじぶんのことをウンコ生みだし機と思っていますし、小説なんて、作者というミキサーに放りこまれた素材の搾りカス――ジュースじゃないほう、残り物ですよ。ホントそう、真実そう思ってます。ただのウンコが、なぜか黄金よりも価値がある――ときがまれにある。物語ってすごいんだぞって、話です。
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参照:いくひ誌。【371~380】
https://kakuyomu.jp/users/stand_ant_complex/news/1177354054882754827