マーク・トゥエインの代表作は「トム・ソーヤの冒険」という、非常にワクワクした楽しい少年の冒険小説だ。ハックルベリィ・フィンも同じだ。
しかし彼は晩年「厭世主義者」となり、人を信じなくなる。その時に書かれたのが「不思議な少年」。「サタン」という名の「天使」と「僕」の会話だ。
サタンは言う。「人間は悪いことだと知っていて悪いことをする。だからそれは『罪』だ。でも犬たち動物は違う。『善』と『悪』を知らない。危険だと思ったから噛みつくんだ。それは、『罪ではない』」彼はそう言いながら、人間を捻り潰していく。
少年の残忍性は、「善」と「悪」の区別がまだついていない年齢が持つものだ。悪いことだと知らずに残忍な遊びをする少年に「視点」を定め、やがて「善悪」を知っていく大人への階段を登ろうとする少年「穂高」の姿を描いた「異世界ファンタジー」をアップします。