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シャンブロウ






アメリカの作家、C・L・ムーア女史が書かれた
「シャンブロウ」と言うSF小説があります。
小学六年生の頃、父親の本棚からその小説を見つけました。

私の父はSFファンでその手の本が沢山ありました。
その中でどうしてシャンブロウを選んだのか。
表紙や中のイラストにぐっと来たのでした。

そしてそれを描かれたのが松本零士さんでした。

子どもの頃から私は漫画やイラストを描いていました。
シャンブロウを見るまでは特にイメージは決まっていませんでしたが、
それからは黒を基調としたイラストに。
お手本は当然松本さんです。

その頃はアニメの宇宙戦艦ヤマトにもはまっており、
その後の銀河鉄道999やキャプテンハーロック、
クイーンエメラルダスなどは本棚にあります。
他にはミライザーバンやトラジマのミーめ、
ダンガードAもありました。
ちょっとHな漫画ですがセクサロイドも持っています。

全ての漫画、イラストに関して私が共通して感じていたのは、
「空間」です。
果てしない空間をいつも感じていました。
時間を感じさせる漠々とした場所です。
それが昔から今でもずっと自分の心の中にある気がします。

昔実家が天災に遭い父のSF本は全滅しました。
既に父は鬼籍に入っておりその惨状は知りませんが、
私はこんな事になるなら全部持って行けばよかったと今でも後悔しています。
ペリー・ローダンの初版とかあったのよ。

ただ、私が実家を出る時にどうしても欲しい本をこっそりと持ち出していました。
それがシャンブロウです。
まさかこれがたった一つの遺品になるとはその時は分かりませんでした。

今日松本零士さんの訃報に接し色々な事を思い出しています。

何度も読んだ本はとても古く、紙は黄色く変色しています。
銀河鉄道999の本も読み過ぎてバラバラになってしまった巻があります。
どれもこれも紙は変色しています。
いつの間に変わったんでしょうね。
中身は全然色褪せていないのにね。

そのたった一つの本のイラストは
今でも果てしない空間を感じさせてくれます。
色々な意味で私にはとてもとても大事なものです。

松本零士さんの御冥福をお祈りします。





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