拙作お読みくださる皆さま
こんにちは、佐藤宇佳子です。いつもお越しいただきありがとうございます。
いよいよ三月になりました。スギの花粉が舞い、寒暖差が激しいこのごろ、体調がすぐれない方も多いのではないかと思います。年度末の慌ただしさもあり、精神的にも落ち着かない時期ですが、皆さまが楽しく過ごせますように。
さて、『ハシボソガラス』ですが、三割ほど投稿が終了しました。「文化祭ー3」と「ー4」はちょっとややこしいというか、小難しい印象の話になるので、二週にまたがって投稿するのもためらわれ、本日まとめて投稿することにしました。「よくわからないけれど竹史が夢中になって語ってる」雰囲気を楽しんでいただければと思います。
末尾添付の写真はイソヒヨドリの町の武家屋敷通りにある国木田独歩館の様子です。人が少なくて落ち着けます。お越しの際にはお立ち寄りください。
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以下、蛇足の小ネタです。
今回、竹史が一所懸命語るネタは「構造色」です。構造色とは、いわば、「そう見えているだけ」の色です。
なんぞや、それ?という方が多いかと思います。竹史と違う説明をするなら、CDの裏面の虹色といえばわかりやすいでしょうか。虹色だけど、傾けると色が変わりますよね。だから「虹色」のインクで塗られているのではなく「虹色に見えているだけ」だと感覚的にわかるかと思います。
あれは表面に細かい溝があり、その溝構造が原因で、あてた光が虹色にわかれ、色づいて見えているのです。身近にある構造色のひとつです。
さて、構造色はさておき、生物はいろんな色を色素(これは実際に色を持つ粒です)として合成します。人参のオレンジ色とか、ほうれん草の緑、血液の赤などは、みんな色素の色ですね。
ですが、青色はちょっと違います。青い色の生き物でも、青い色素を持つ生物は、鳥に限らずほぼいません。青い鳥、青い蝶、青い魚などは、ほぼ構造色で「青く見えているだけ」です。じゃあ、青い色素を持つ生き物はいないのか、というと、いないわけではありません。数少ないそのような生き物のひとつがニシキテグリという魚です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B7%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%B0%E3%83%AAですが、この魚の青色色素の構造は、いまだ解明されていません。2019年から2023年にかけて中部大学の研究者が顕微鏡技術の組み合わせで構造を解明する試みをされていましたが、まだ全解明には至っていないようです。びっくりしました。わかっていないことって意外に多いんですね。