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「文化祭ー3」と「ー4」はまとめて投稿します。

拙作お読みくださる皆さま

こんにちは、佐藤宇佳子です。いつもお越しいただきありがとうございます。

いよいよ三月になりました。スギの花粉が舞い、寒暖差が激しいこのごろ、体調がすぐれない方も多いのではないかと思います。年度末の慌ただしさもあり、精神的にも落ち着かない時期ですが、皆さまが楽しく過ごせますように。

さて、『ハシボソガラス』ですが、三割ほど投稿が終了しました。「文化祭ー3」と「ー4」はちょっとややこしいというか、小難しい印象の話になるので、二週にまたがって投稿するのもためらわれ、本日まとめて投稿することにしました。「よくわからないけれど竹史が夢中になって語ってる」雰囲気を楽しんでいただければと思います。

末尾添付の写真はイソヒヨドリの町の武家屋敷通りにある国木田独歩館の様子です。人が少なくて落ち着けます。お越しの際にはお立ち寄りください。

*   *   *

以下、蛇足の小ネタです。

今回、竹史が一所懸命語るネタは「構造色」です。構造色とは、いわば、「そう見えているだけ」の色です。

なんぞや、それ?という方が多いかと思います。竹史と違う説明をするなら、CDの裏面の虹色といえばわかりやすいでしょうか。虹色だけど、傾けると色が変わりますよね。だから「虹色」のインクで塗られているのではなく「虹色に見えているだけ」だと感覚的にわかるかと思います。

あれは表面に細かい溝があり、その溝構造が原因で、あてた光が虹色にわかれ、色づいて見えているのです。身近にある構造色のひとつです。

さて、構造色はさておき、生物はいろんな色を色素(これは実際に色を持つ粒です)として合成します。人参のオレンジ色とか、ほうれん草の緑、血液の赤などは、みんな色素の色ですね。

ですが、青色はちょっと違います。青い色の生き物でも、青い色素を持つ生物は、鳥に限らずほぼいません。青い鳥、青い蝶、青い魚などは、ほぼ構造色で「青く見えているだけ」です。じゃあ、青い色素を持つ生き物はいないのか、というと、いないわけではありません。数少ないそのような生き物のひとつがニシキテグリという魚です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B7%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%B0%E3%83%AA

ですが、この魚の青色色素の構造は、いまだ解明されていません。2019年から2023年にかけて中部大学の研究者が顕微鏡技術の組み合わせで構造を解明する試みをされていましたが、まだ全解明には至っていないようです。びっくりしました。わかっていないことって意外に多いんですね。

6件のコメント

  • おはようございます。
    とてつもなく勉強になる近況ノートでした😱
    青色というのは、自然界では特殊な色なのですね。

    毎週作品を楽しく拝読させて頂いているのですが、今週は妖精のイベントが重なってしまい🥲もしかすると来週になるかもしれません。

    ……いつもお読み下さって、とても丁寧にコメントを頂戴しているので✨私も佐藤さまが喜んでくださる感想を残したい! と意気込んで拝読しているのですが(笑)

    写真、雰囲気がありますね。素敵です☺️
  • こんにちは。

    ああ、二話、未読があったので、「あれ、昨日一話、読み忘れたっけ〜?」と想いながら拝読しました。
    続けて読めて、良かったです。
    たしかにこれは、翌週にまたがって読むより、続けて読んだほうが、竹史さんの興奮が伝わってきますね。

    青って特別な色、まだ解明されきってない自然のロマンの色なのですね。
    それにしても、青い鳥の羽って、うっとりするくらい、綺麗ですよね。

    写真、素敵です! ありがとうございます。
  • 国木田独歩館行ったこと無かったです。これはいいですね~ぜひ行かねば…と思いましたが佐伯市自体降り立ったことがありませんでした。遠いんですよね~。

    青い色素を持つ生物がほぼいないというのは初耳でした。青と言えば銅。銅と言えばヘモシアニンです。ヘモシアニンは青というイメージですが表面にその色が出てくる生物がいてもよさそうなもんです。猿のおしりが赤いのはヘモグロビンじゃないんですかね?
  • ヒニヨルさま

    こんにちは。コメントありがとうございます!

    鳥や魚や蝶には、鮮やかな青をしたものがいますが、ほとんどは構造色です。魚と蝶に、ごくまれに青い色素を持つものが見つかっているようですね。

    そうそう、顔や尻、さらには陰嚢が青いサルがいますが、その青も構造色じゃないかと言われているみたいです。

    コメント、あまり力を入れなくって大丈夫ですよ!! 私のコメントは丁寧なんじゃなくて、簡潔に書けないから長くなっちゃっているだけなんです (^^;) ヒニヨルさまのコメントはいつも的確で多岐にわたっていて、読んでいて楽しいですが、どうかお気楽にお読みいただければと思います!
  • 加須 千花さま

    こんにちは。こちらにもコメントをありがとうございます。

    お読みになった方には実感してもらえたと思いますが、このマニアックな内容を二日に分けて投稿するのは、ちょっと引かれるだろうな、と思いまして……。文化祭-5とのバランスで、二話に分けざるを得なかったので、こういう形になりました。

    世界中で(人間に)最も好まれている色が青なんだそうですね。青い鳥の羽にもいろんな色調がありますが、どれもつややかで美しく、見とれてしまいますね (^^)
  • 十三岡繁さま

    こんにちは。こちらにもコメントいただき、ありがとうございます。

    ヘモシアニンは確かに「青」と言われますが、割と薄い青なんですね。しかも酸素と結びついていないとさらに薄くなるので、体内では淡い水色くらいです。その色で体表を青にするのは厳しそうです。

    https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/kabutogani/12577.html

    ニホンザルの尻の赤いのはヘモグロビンの色のようですね。上のヒニヨルさまのコメントにも一部書きましたが、マンドリルのオスの顔や尻が青いのは構造色ではないかと言われているようです。

    https://ameblo.jp/kozoshoku/entry-12543597570.html


    国木田独歩館、ぜひ行ってみてくださいと言いたいところですが、確かに福岡からだと遠いです。日帰りは厳しいかもしれません。エビやらカニやら魚やら貝やら海産物がおいしいので、お時間取れるときにでも、それこそ海辺でおいしいもの食べて、夜は新町で飲んで、一泊していってください(観光アピール)。

    国木田独歩館の裏手は城山でして、130メートルくらいのごく低山ですけれど、登ると町が一望できますよ。
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