まだ1月、もう1月が終わる?
一日に何度もカレンダーを眺める。
本当に自分の時間は無いのか?
長文は無理、そしてスマホは充電中。
というか、画面に向かいたくない。
借りてきた角野栄子さんのおばけシリーズを開く。
ひらがな、句読点、スペース。
そうか、音読か。声を出す。
隣室で眠る家人にはもちろん聞こえない。
補聴器をつけても届かないことも多くなったし、
細かい世話もかかるようになった。
赤ちゃんになってしまったの?
私は時々苦笑いするけれど、
そもそも彼女は"おはなし"を望んではいない。
欲しているのは私。
林を抜けた、安全なおひとりさまの場所。
自分のために読み聞かせ。
二冊で20分くらい?
ほんわかクスッ、褒美をもらったひととき。
子供の頃、絵本を読んでもらう環境ではなかった。
日頃から絵本に触れることもなかった。
そんな自分が"ちっちゃい天使~"のお話を書く機会をもらったが、この"おはなし"は、それとは明らかに違う。
そこに答えは求められず、まだよくわからない、何かやわらかいものがあって、きっと続いていくんだろう、そんな感触。
日常のきつきつな空間に、ぽっかり開いた不思議な時間なのでした。