https://kakuyomu.jp/works/1177354054884041787 場面だけで小説を描こうというのがまず無理です。『フォーン・ブース』という映画があるけれど、あれは映像が81分と決まりきっているから成立します。片や小説は読む速度を指定できません。たった1秒間を扱った文章の途中で読むのをやめて、3時間くらい経ってからその続きを読まれたんじゃあ、1秒間の出来事を1秒間で読めるように書くなんてことは馬鹿らしくなってきます。とびきり長い1秒間ととびきり短い3時間を書けるのが小説のおもしろいところです。これらを組み合わせて全体にリズムのようなものを作っていくのが小説を書くことの醍醐味だなあ、としみじみ思います。