今まで書いたファンタジーの幾つかについては、ウケ受けを狙って書いてみたものもあります。
それ自体は何も悪いとは思いませんが、結果としてはこれは失敗だったかもしれないな、と思っています。
大して読まれなかったことが失敗だったというわけではありません。
それはいつものことなので。
問題はそういうことではなく、「ウェブではこういう要素を入れないと読まれないだろう」といった要素を入れたために本来自分がやりたかったことができなくなった部分もあり、書いている自分が今ひとつ楽しめない部分があった、ということです。
逆に、去年書いた『ウサギとカメの千年紀』は、大して読まれてない点は変わりませんが、やりたいことを100%やりきったという点では自分の中での満足度は大きなものがありました。
どう書けばPVが稼げるかなんてことは事前にわかるものでもないので、やはりネット受けするにはこういうふうにしないといけない、みたいなことを考えるよりも、とにかく自分が読みたい話を書くことに力を注いだほうがいいのではないかと今は思っています。
次回作は、読者がどう思うかはわかりませんが、書いていて自分が楽しい自信はあります。
この際なので、ウェブ受けする要素は一切無視し、とにかく書きたいことを書くことに全力を注ぐことにします。
そうでなければ結局長編は書き続けられるものではないということも、身に沁みてわかりました。
私はプロではないので、書いているものの多くは自己満足です。
なら、自分が満足できないものを書いたら意味がありません。
次回は、とにかく自分が楽しみながら書けるものを書く、そこを目標にしたいと思います。