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読んだ

私事でものすごく時間を取られてまたしても作業遅れが目立つなか、それでも125枚まできたぞー! やったー!
あとはラストバトル書いてエンディング書いておしまいだー!

そんななか、ものすごく時間を取られリズムを狂わされた私事の合間にクリス・ダレーシー作 三辺律子訳『龍のすむ家』を読みました。
面白かったー、のでネタバレ注意ー。

さて本作は……なんだろう、童話? ジュブナイル? 児童文学? いまいち分かりませんが、イギリスを舞台にしたローファンタジーのシリーズ第一作です。

物語は母子が下宿人を募集するところからはじまり、家賃40ポンドで食事、洗濯付きの優良(?)物件ですが、こう注意書きされています。
『ただし、子どもとネコ(と龍)が好きな方に限ります』
貧乏主人公は秒で決定、優しくミステリアスな肝っ玉母ちゃんとガキ様という他にない娘ちゃんとも意気投合、ボニントンなる猫ちゃん! とも仲良くなって、件の龍に気付きます。
それは母ちゃんがつくる小さな陶器製の置物で本物の龍なのです。
なにを言っているのかというと、えー、動いてるような動いてないような、夢のなかのできごとのような本当のことのような、そんな龍たちです。
主人公は自分のための龍の置物をつくってもらうのですが、そいつはノートと鉛筆を持っていまして、なんか主人公の童話作家としての才能を開花してくれたりするわけです。
そして始まるリスをめぐるハートフルストーリー。そんな感じです。

文体は子供向けというか優しめな翻訳もの文体ですね。非常に読みやすいですが、比喩やなんやらがイギリス。実にイギリスです。ジョークはややアメリカン。でもたまにウィットなイギリス。いい感じです。

では早速お気に入りポインツ1!
私が持っているのは竹書房文庫版なんですが、カバーの折り返し部分に登場龍紹介がイラスト付きであるところ! 助かる!
さらに登場キャラ表には六匹のリスと一匹の猫も乗ってる! 助かる!

お気に入りポインツ2!
フォントや手書きを駆使した雰囲気づくり。なんか主人公の作家としての才能を花開かせる龍のガズークスくんの字がきたなかわいいんですよ。あとガズークスくんメンタル脆くて作家感ある。喋らないけど。

気になるポインツ1。
それまで上手くやってた主人公が後半になって突然に癇癪もちっぽくなるところ。いちおう作家の才能的なものが龍じゃなくて自分のものって思いたい的なくだりはあるんですけど怒ってるポイントが分かりにくいかも。

気になるポインツ2。
下宿のかーちゃんリズさんが龍について曖昧に濁しまくるのが気になります。認められても困るんですが、解決しない謎が多めですね。

気になるポインツ3
主人公が児童文学の才能に目覚めるゆえに作中作の『リスの物語』なる話がでてくるんですが、ごめんなさいちょっと読むのダルかったです。


まとめ
大人が読んでも楽しめる児童文学ですね。日常のファンタジーコメディ泣きありみたいな感じですか。ちょいちょい気になるところはありますがハートフルです。
っていうか竹書房がこんなハートフルな本を出してるとか地球が滅びるのではみたいなジョークを挟みたいんですが、ハーレクインっぽいロマンスや官能小説やホラーにBLとなんでも出してるので逆にさもありなん。
なんなら2013年発行の翻訳本なのに667円っていうのは安すぎませんか大丈夫ですかってなりました。
シリーズ沢山ありますし、エルマーのぼうけんの次は龍の本場イギリスだ! みたいなお子さんにすすめるのもありかもですね。
対象年齢は10歳からって感じでしょうか。
さあ続きを書きつつ、もう一冊読んだのも書かないと。


明日のラッキーオチだけ変える意味怖ウミガメのスープ編
『浜辺に流れ着く死んだウミガメを利用するという大人気の定番メニュー、ウミガメのスープを食べた男は、一通の手紙を残して立ち去った。「血抜きしないほうが見た目も似ますよ」』

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